掃除を楽しくする方法は掃除の取り組み方でやる気にさせる⁉清掃指導の3つの基本を紹介

学校の清掃活動は自分たちの使った場所を自らきれいにするという日本人の気質が現れていると思います。

小学校の生活指導の中で、特に大事なのが給食指導と清掃指導です。

いわゆる、食べることとそうじです。

ただできればいいというものではなくて、小学校生活で何を教えて何ができるようになることが大事かというと、人のために自分を生かすことができること。相手の立場に立って行動できるようになることです。簡単に言ってますが、これがなかなか難しい(泣)。

学級づくりの中でも清掃指導はクラスの質が問われるくらいに大事なところ。ただちゃんとやっていればいいというものでもないし、子どもたちが前向きにできるようになるのが理想かな。

教師の姿勢や態度も現れる小学校で大事にしたい清掃指導について紹介します。

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清掃指導大事にしたい3つの基本とは?

掃除は自分のためにではなくて、誰かのために自分の力を使うことが普通にできることが基本です。基本というのものは、はっきり言ってまずできることが大事です。

人のためにすることはみんなで生きていくことの基本。ですから、清掃は自分も含め、誰かが使った場所をみんなで掃除してきれいにする行為。

清掃指導は集団生活の基本として大事にしたい指導です。

ただし、清掃は言われてできればいいのではなく、できるようになりながら自分たちでできるようになることが目標です。やらされていることから、大事なことだからやるというふうに意識できていくことを目指します。

ここで紹介する小学校の清掃指導の基本は、以下の3つです。

  • 清掃の形を教える
  • 一人でできる掃除の分担
  • 一か月はやり続ける

では、この3つの基本を一つ一つ見ていきましょう。

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清掃指導1 そうじはやり方を形で教える

学校の掃除は限られた短い時間の中できれいにすることです。そうじの時間は15分から20分という時間で隅々をきれいにします。ですから、おしゃべりなんかしながら、気持ち半分でやっていたり、やる気がなくやっていたら、きれいになんかなりません。

学校は多くの人が使いますから、確実に汚れます。一見きれいに見えますが、一日そうじしないだけで、確実にゴミや汚れが残ります。それを放っておくとかなり目立ちます。ですから、毎日、確実にきれいにしていくことが必要なことは言うまでもありません。

さて、そのそうじ。まず何も指導しないでそうじをきちんとやる子どもは残念ながら非常に少ないです。そうじは、子どもたちにとっては面白くないものです。楽しくないのです。でも、

そうじを楽しくするする必要はありません。できるようになればいいのです。

大事な事は、考えなくてもできるようになることです。毎日、いちいち考えながら掃除していたら、時間がありません。だから、形ができるようになれば、掃除はいちいち指示などしなくても、はじめから終わりまでやることがわかれば、子どもたちは自分たちでやっていきます。

こうすればきれいになるとわかることが大事。だから、掃除の仕方ははじめはきちんと教えます。

そのためには、はじめは何をどうするのかを教えることがとても必要です。

そこで大事なことが、次の3つです。

  1. 用具の使い方をしっかり教える
  2. 時間をとって、授業で教えないとダメ
  3. 自己流はダメで、手順をしっかり理解させる

では、これらの清掃指導で大事なことについて、一つ一つみていきましょう。

1)「用具の使い方をしっかり教える」について

清掃指導では、雑巾、バケツ、ほうき、ちりとりなど、その使い方をその学校のやり方に沿って全員に教えます。もちろん、掃除の時間だけでは無理ですよ。掃除の時間だけで教えられると思ったら、そんな簡単のものではないです。

2)「時間をとって、授業で教えないとダメ」について

清掃指導は、掃除の仕方をちゃんと時間をとって、授業で教えないとだめでしょう。掃除の時間にいろいろやっても時間がありません。もちろん現場で実際に指導することは必要になりますが、事前指導として何をどうするのかを子どもたちが理解していないといけません。

机の運び方とか、雑巾の絞り方とか、ほうきの使い方とか、中でも大事なことは、その場所の掃除の仕方です。

3)「自己流はダメで、手順をしっかり理解させる」について

清掃指導は、掃除は、何をはじめに行い、どんな順序で掃除を進め、最後にどうなればおわりになるか。そこまでを言葉で書きだし、やり方を全員が共通理解できるようにします。

自己流はだめ。形ができるようになったら、自分たちで工夫してもいいけれど、基本ができないのに、自分たちで自分たちになりにやるなんてことは、掃除にはタブーです。

廊下もどこからどこまで誰がどっちからほうきをかけるのか

掃除は、社会生活とおなじです。きれいになることが大事なことですし、みんながそれに協力できることが必要です。自分だけでないみんなでやることが人間として生きていく基本です。

まずは、基本です。スポーツでも基本ができて、その中から自分らしさをみつけていくように。

子どもたちも経験していけば、掃除はできるようになっていきます。できるようになるまでは基本を教え、ほめて、やる気を引き出していくのです。そのためには、時間をかけます。

毎日同じことを繰り返し教えます。

だから、掃除場所も一か月は変えません。その期間で子どもたちに基本の形を教え込みます。

はじめは、大変です。できるようにはならないからです。でも、はじめは大変でも、そのうち、子どもたちができるようになるので、教師は楽になります。教師が楽に指導できるようになる陰には、そこに至るまでの、指導の積み重ねが必要ということです。

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清掃指導2 一人でできる掃除分担

掃除は何年生であっても自分たちではじめから終わりまでできるようになることが目標であり、目的です。

そのためには、子供たちがいつどこで何をするのかがはっきりとわかっていなければできません。この具体的に動くことができるから、掃除は自分でできるようになるのです。そのためには、次のように掃除場所の分担をきちんときめ、自分は何をどのように掃除するのかを子どもたちに理解させていきます。

  • 掃除場所は何人でやれば時間内に終わるか。掃除の時間が15分ならば、時間いっぱい使ってやっとおわるくらいの人数が適当
  • どこの場所からどこの場所まで掃除をするのか。ここからここまでと明確に
  • 掃除用具は何をいくつ用意するのか。全員が一斉に動けるための道具の数をそろえる
  • 掃除の初めから終わりまでの流れを明確にして、どこで何をだれがするのかを決める
  • 一週間の掃除分担表をつくり、それに沿って掃除を分担する。確実に分担する。バケツはだれが組む。捨てる。ごみ捨てはだれが。この中のだれかがというあいまいさは禁物。

掃除は分担してきれいにすることが基本

まずは、自分の分担の掃除をやるということを教えます。掃除は、協力です。思いやって協力するのではなく、まずは、やるべき仕事を果たす中で、協力して掃除ができていることを子どもたちが実感できるようにします。その一歩が、自分の分担場所や掃除内容を一人でやり遂げられるように分担させることなのです。

清掃指導3 掃除は一か月間同じところを掃除させる

学級によっては、毎日掃除場所を変えて掃除させている先生もいます。それは決してマイナスとは言えませんが、毎日掃除が変わるということは、やり方が日々変わるということで、スムーズにいかないことが多くなりやすいです。

子どもたちは大人のように機転が利きません。だから、考えなくてもできるようにしていく中で、掃除の完成度を高めていくことが必要です。

そこで、清掃指導で大事にしたいことは、掃除場所を変えないということです。

一か月は同じ場所をやります。一か月という期間はわかりやすく、これだけの期間やれば、掃除の仕方を覚えます。自分たちの工夫もできる時間を与えることになります。

これによって、その掃除の仕方が自分のものになります。また、清掃指導していく中で、その成長や課題を教師側もとらえやすくなります。子どもたちにも、継続していく中での成長や進歩を伝えることがしやすくなります。

半面、掃除の仕方が雑になったり、慣れからくる手抜きも見られるようになります。

しかし、確実にその掃除場所の掃除の仕方を身に着け、担当の清掃場所を一回りすれば、もう一人でどこの場所でも一応掃除できるようなります。もちろんそんなに簡単にいくものではなく、絶えず評価し、意欲を引き出す言葉がけや無理のない掃除内容を与えていくことが清掃指導では必要です。

私が清掃指導していた一か月掃除のための準備と方法

  • 掃除の分担場所とその人数を子どもたちに示し、どこをやりたいか希望をとって決める。このために一時間の授業として確保 ※これが大事
  • 掃除場所とメンバーが決まったら、掃除分担計画を子どもたちに計画させる。分担表に従って話し合って決める
  • 分担表を掃除場所に掲示して、日々の掃除はだれがどこをやるのかその計画表に従って実行する(掃除分担表のサンプルはそうじ分担表をクリックして、ダウンロードして下さい)
  • 一か月後に、掃除分担替えを行う。同じところを続けてやらない約束とする。例外はある
  • ふざけてしまうような仲の友達とは掃除場所を一緒にさせない。みんなの声で決めていく

一か月掃除は、もう一つ大事なこととして、だれがいつの時期にどこの掃除をしていたかを、教師側がきちんと記録に残しておく。名簿などに記録しておくだけでよい。

これによって、だれがバランスよく掃除分担をしているかがわかり、不公平なども解消できる。掃除分担替えの話し合いの時にこのデータを基にして、希望をとらせることは必要になる。

まとめ

  • 清掃指導は基本(用具の使い方、掃除の仕方など)を丁寧に時間を取って教える
  • 掃除のはじめから終わりまでの掃除の方法が分かれば、掃除はできるようになる ※計画をきちんと立てることはとても大事
  • 掃除場所は一か月同じところを掃除する

そうじは、毎日の活動です。ですから、飽きてきます。だんだんダメになるものと思っていたほうが普通です。しかし、その掃除も、あまり考えないでさっさとやれば終わるもので、大変なことにしてしまわないことが大事なことなのです。

毎日、清掃に子どもたちに全力で取り組むことは難しいです。あまり力を入れなくても自分だけの力で掃除ができるようにすることが必要です。

学級の成員によっては、以上の清掃指導で掃除の取り組みが非常にうまくいくこともありますし、なかなか軌道に乗らないこともあります。大事なことは、教師側が手を入れることです。

清掃指導では、子どもたちが使う掃除用具の準備をきちんとしてやることです。掃除のための準備がとても大事です。計画すること、用具を掃除しやすいようにそろえてやること。人員配置を適切にすることが非常に大事です。

最後に大事なことを一つ。

当たり前にできるようになっても、できるようになっていることを、みんなの前で、時々ほめてやることです。ほめられることは、うれしいことですから。それが、子どもたちの清掃活動への意欲につながります。

小学校の清掃指導で大事にしたい3つの基本のお話でした。最後までお読みいただきありがとうございました。

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