はじめが肝心!学級開き。何事もはじめが肝心。これに尽きます。
学級開きで話すことは何?どんな態度で教室に入るのか、顔つきは?などと、子どもたちとのスタートの瞬間は緊張します。
子どもたちは先生の一挙手一投足を見ています。その注目度には感心させられます。
どんな先生なのか、何を大事にしてくれるのか、怖いのか優しいのか。4月始業式の日の出会いは子どもたちもワクワクドキドキです。
話すことや何をするのか、とにかくはじめは肝心です。何をどう準備するのか、子どもたちにどう指導していくのか、学級開きはどんな思いで教師は取り組むべきなのかを紹介します。
はじめに
出会いの瞬間ですべてが決まってしまうということではありませんが、第一印象というのは、大事にしないといけません。
大事なことは、「おっ、この先生今までとは違うな。」と気持ちにスイッチを入れられるかです。
先生に期待していてもしていなくても、子どもたちの心を動かしていくことができるのが新鮮な初めのころです。
じわりじわりと効き目を求めるのではなくて、バシッとわかりやすく単純明快に進めていくことができる時期です。
子どもたちへの指導で、子どもたちを迷わせていては子どもはついてきません。
教師がはっきりと目標をもって、何をどうするのかを指し示していくことがとても大事です。そうした先生の姿や言動が子どもたちの考え方や行動に大きく影響します。
そのはじめの一歩が学級開きの期間です。
それは一週間程度⁉
この短い間に、何をどう教え導くのかをしっかり準備しておきましょう。
学級開きのための準備とは
学級活動関係の準備
4月初日からスムーズに学級活動をしていくには、子どもたちと一緒にいろいろなことを決めていかなければなりません。
例えば、席替えとか、給食当番のグループ、掃除分担決め、係活動などすぐに学校学級生活に関わる事柄はさっさと決めて子どもたちにもなれてほしいものです。
これらの活動は、始業式の翌日から始まりますので、最優先で決めていかなくてはいけません。
とりあえずこれでやろうというのもいいですが、それは1日か2日の期間で早めに新体制にしないと、時間が無くなったり、子どもたちに新たなことを伝えていくタイミングを失います。
だから、あとでいいことはあとでいいのですが、新たなスタートが切られたのであれば、取り掛かるのは今です。
子どもたちのやる気や新鮮な気持ちがなくなってからでは遅いのです。
子どもたちが最も注目することは席順です。
誰と座るのかは、どこに座るのかはとにかく盛り上がりますね。
席替えは授業の進め方や学級の実態に多いに左右されるものです。
まずは、子どもの名前をきちんと覚えるためにも背の順や名簿順のままでいいのです。
はじめからくじ引きでやったり、子どもたちの要求に安易に応えず、しばらくは様子を見ます。
関連記事:小学校の席替えはこんな方法でやるといい!席替えのポイント教えます!
掃除分担決めや給食当番決めについては以下の記事を参考にしてください。
授業および学習の準備
授業は翌日からどんどん始まります。はじめから円滑には進みませんね。でも、必要なものは必ずあります。
それは、文房具です。筆記用具やノートです。
わたしは、子どもたちが学習するための日々使用する道具ですから、大工さんの道具のように大事にするように話します。
私が子どもたちに揃えるように指導した筆記用具です。
- 鉛筆3本以上(柄のないふつうの鉛筆を薦めます。おもちゃにならないためにも)
- 赤鉛筆1本、赤ボールペン1本
- 消ゴム(MONOやユニ)白くてよく消えるもの
- ミニ定規
以上を筆入れに入れることを指導しました。
これで十分です。これ以外のものは実態に応じて認めてきましたが、この基本の筆記用具は必ず用意させます。
そのうちにという約束ではなく、何月何日までに用意しようと話し、学級だよりなどで家庭にも協力を呼び掛けます。
ノートについては、教科ごとに使用するものが異なる場合がありますので、はじめは一括購入し、子どもたちに配布してノートの使い方を指導します。
使いかけのノートは指導する側も様々な様式のノートは見分けがつきにくいということになり、チェックしにくくなります。
子どもたちが新しいノートを買ってしまわないように、4月始業式の日に家庭にお便りで知らせておくことを忘れないように。せっかく用意したのにということになってしまいます。
筆記用具や文房具はきちんとチェックしないといつまでも揃いません。曖昧にしていると、一年経ってもそのままということもあります。
それは、指導していないのと同じことです。
少なくとも、一週間の期限で用意させることはできるはずです。全体に指導したら、揃えられない子には個別指導です。
そして、そろえたことがよかったと思わせるように、これらの文房具を使って授業することが必要です。そろえてきたことは全体の場で褒めます。
用意してないことを指摘することは必要ありません。
用意していない子が、しないとまずいぞと思わせることが大事なことです。
教師が話すことで大事なことはこれです!
これは、準備というよりもどんな心構えで4月の学級経営をするかということについてお話します。
4月のスタートはとにかくいろいろと学校内でも行事が多く、あわただしく日々が過ぎていきますが、何よりも大事にしないといけないのが、子どもへの指導です。
指導というと何か押し付け的な教師の指導があってのことにみたいに取られてしまいますが、そうではなく、子どもと教師の信頼関係を築くうえでも大事な点を挙げたいと思います。
まず、担任教師として一年間その学級の子どもたちを成長させる責任があります。そのためには、教師が上手に子どもたちを導いていくことができないといけません。
教師も試行錯誤しながら、教育に当たりますが、子どもの前では正直な姿を見せたり、弱さを見られたりしながらも、いざとなるきちんとリードしてくれる強さが必要です。
それをもっともはっきりと伝えることができるのが、この4月のスタート時期です。
子どもたちも新たな友達や先生との出会い、そして進級して頑張っていく希望や願いをもちつつ、まだ安定感のない状況の中にいます。
ですから、子どもたちの傾向はどんな状況かと見守りながら、担任としての方針や大事にしていることを示していきます。
特に、次のような生徒指導に関する先生の考えを話しておきます。
- 学級にとって最も大事にしなくてはいけないことは人権的なことであって、それを無視するような行為は許されないこと。だから、すごく怒ります。
- 失敗や過ちを犯してしまうことは生きている限り避けられないことであるが、何度も同じことを繰り返したり、うそをついたりごまかしたら、すごく怒ります。
- 命にかかわるような行為をしたらその場ですぐに厳しく叱ります。
これは、どんな学級でも当てあはまることです。学級開きは見方を変えるとすべて事前指導でもあるとも言えます。担任としてどんな願いや思いを持っているかをこの一週間のうちに話しておくことが大事です。
学級は、子どもたちの願いが叶えらえれる場所であるべきです。しかし、子どもだけでは実現はできません。それを後押しする教師があって可能になります。
その願いを実現していくには、子どもと教師で力を合わせないとできないでしょう。
だから、教師はリーダーとして、自分の願いを子どもたちに伝え、どんな事を大事にしている先生なのかを子どもたちに理解してもらうことが大事なことです。
たとえば、授業に遅れてくる子どもに対して、どういう言葉をかけるのか。宿題を忘れてきた子どもにどう対処するのか。
宿題を忘れてくるだろうがそうしたときどんな対応をするのかを伝えておくことも、4月のスタートだからこそ子どもたちに伝わりやすいのです。
例えば、今度の先生はこんな事したら怒るんだということを生活の中で、先生の話の中でわかってもらいながら、学級内の子どもたちの行動のよりどころを作っていくのです。
授業時間の開始と終了もきちんと時刻を守るとか、休み時間に遊んでくれるとか、話しかけたらやってることをやめて、話を聞いてくれるとか、子どもたちに今度はこんなところが違うぞと、思わせられるのがこの4月です。
これらの先生の指導方針を4月の初めの一週間で抜かりなくやります。
さらに、厳しくやるのです。
厳しくとは叱ったり怒ったりすることではありません。やると言ったのだから、その通りにやることです。ごまかしたり、例外を与えることは、学級の中の子どものうち誰かがもう先生の言うことを聞いてくれることはないと思ってください。
この一週間を黄金週間という人がいますが、まさにこの一週間で子どもたちが完璧にできなくても、担任の先生の言動や姿がぶれなかったら、子どもたちは必ず気に掛けます。
それができたら、まずスタートはOKです。
優しく入ってあとから厳しくはまず成り立たないでしょう。子どもたちからは初めは認めてくれたのに、どうして今度はだめなの?と不信感がわいてきますよね。
4月は楽しくなくてもいいのです(笑)。学校というところは楽しむところではなく、勉強したり、習ったりするところです。楽しさを優先するべきではないと思います。
- 教師の願いや思いを子どもたちにきちんと話そう
- 大変だけど、自分に厳しく子どもにも厳しくそれが4月
- 子どもの言動を迎合しない、自分の方針を曲げない、ぶれない4月にする
- この一週間で学級のルールを浸透させよう
少なくとも、一週間という期間ではすべてのことが浸透することは難しいです。でも、そのくらいの心構えで取り組まないと、成果は本当にあいまいになります。
厳しくやることは、気が張るし、決していいことばかりではないので、子どもとの関係も悪くなるかなとつい甘やかしてしまう先生もいますね。それがそもそもの失敗です。
半年後には、学級崩壊予備軍になる可能性ありです。
厳しくすることはねちねちを注意ばかりすることではなく、言うべきことはわかりやすく、はっきりと伝えるのがポイントです。
うまくいくのは初めのうちだけと思おう
自分の学級経営方針や準備してきた内容がが子どもたちにぴったりとは限りません。
5月も連休が明ければ、いわゆる五月病が出てきます。
頑張ってきた子どもたちもちょっと疲れてきて、精神的に参っている子どもも出てくるかもしれません。
学級づくりは、実践と修正の繰り返しです。
たとえ、一週間で浸透させた事柄も見直しながら、子どもたちの実態に合わせ、修正したり、変更したりしていきましょう。
生活にも慣れ、友達同士も打ち解け、先生とも距離が近くなり、だんだん本性が表れてくる子どもたちです。
一応、学級のルールは大事にしてくれている子どもたちでも、いずれ、次なる課題や問題があらわれてきます。
大事なことは、教師の心構えです。
子どもはそう簡単に先生の言う通りには育たないものととらえることが大事なのではないかと思います。
そこからがまた学級づくりの仕切り直しということはありますが、
問題や課題があらわれるのは、子どもたちが成長してきた証拠でもあります。
ともに創り上げるのが、学級です。その考えに立てば自然なことです。
まとめ 大事にしたいことは情熱
学級開きの一週間で一年間の指導に影響するということは、ほとんど確かなことです。
そのくらいのタイムリーな指導黄金期だと私は思っています。
学級開きの準備についていろいろ話してきましたが、
学級開きで一番大事なことは、担任教師の静かなる情熱です。
この一週間なり一か月の学級開きでぶれない指導ができるように、どんなクラスでどんなゴールを目指すのかを担任として心に刻んでおきたいものです。
学級開きははっきり言うと子どもたちに新たな考えを植え付けるチャンスです。こう言う言い方はどこか洗脳のように聞こえますが、それに近いものがあると思います。
ただ、一方的に考えを押し付けるのではなく、何がよくて何がいけないのかを教えていく教育の一場面です。その役目を担っているのが、担任教師です。
だから、その担任の先生との出会い。そして、その指導は子どもたちにどんなふうに受け入れられていくのかを考えると大丈夫だろうかと不安になります。
でも、教師の子どもへの願いや熱い気持ち(情熱)を持てれば、それが原動力になります。
さあ、4月の学級開きが近づいてきます。
教師自身の姿や言動もう一度見直し、自分はどんなことを大事にする教師なのかを考えながら学級開きの準備に取り掛かりましょう。
学級開きに話すこと。そして、何するの?その準備とは⁉【初任者必見】のお話でした。最後までお読みいただきありがとうございました。
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