小学校の個別面談は、成績のことももちろん重要ですが、その子の生活態度は学習以上に重視されます。
小学校の時の態度は、ほぼ変わることのないその子の性格や習慣がみられるからです。この時にどのくらいこの態度や行動について大事にできるかがその子の人生すら変えてしまいます。
そんな話題を取り上げる機会が個別面談です。
この個別面談は、担任と保護者の話し合いの場です。ここで話されることが子どもの成長にプラスに働くことが重要です。
また、保護者がどんな態度でこの場に出席してどんな態度で話をしていくかによって教師と保護者の協力関係にも影響します。
なかなか話すことがない貴重な個別面談で、どんなことを気をつけることで話し合いを気持ちよく終えることができ、有意義な面談になるか、その5つのポイントを紹介します。
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小学校の個別面談は保護者と先生が情報交換する場です
個別面談というと、担任の先生から注意を受けるようなマイナスなイメージがありますね。
しかし、本来は、担任教師と保護者が子どもの成長について相談しあう場です。
その子のより良い成長のために、どんな指導や対応をしていくことができるかを話し合う貴重な時間です。
もちろん、学校での学習はとても大事な部分にあたりますから、その成績がどうなっているかを担任は伝える責任もあります。
当然のことですが、生活態度も学習成績も特に問題がない子どもでも、その子の課題というものはあるわけです。
このその子なりの課題を、学校や家庭で大人たちはどのように見守っていくことができるか、それらを話し合うことは子どもへの適切な指導において欠かせません。
子どもを育てているのは親だけではなく、その子を取り巻くすべての環境です。その中で、一番影響を及ぼす可能性が高いのが、学校という環境なのです。
何と言っても、一日の大半を学校で過ごすわけですから、子どもたちにとっては生活の基盤といってもいいでしょう。
いっぽう、家庭生活においては、どんな生活を送っているかということは、保護者がどんなふうにその子を育ててきたかということとほぼ一致します。
保護者の子どもに対する姿勢や態度がどのようなもので、何を願って子どもにかかわっているかを担任は知りたいのですし、保護者はどんな学校生活を送っているかを知りたいのです。
保護者と担任が話し合いを通して、お互いにどんな人間で、何を大事にしているのかを互いに理解できなければ、子どもへの適切な指導はできません。
- 個別面談は短い時間の中で、どれほど分かり合えるかでその後の子どもへの指導も変わります。分かり合うには、担任も保護者も心を開いて素直に自分の態度や姿勢、思いを話せることが重要なのです。
たかが15分程度の個別面談ですが、この短時間の中で、教師も保護者も心を開いて、話し合うことができたら個別面談は「やってよかった」という結果になるでしょう。
いい話題で終わることがいいのではなくて、どんな話題でも、保護者も教師もそれぞれに話し合ってよかったとならないと、物事は前には進みませんね。
個別面談は、教師も保護者も素直な気持ちで話し合うことができれば、まず収穫ありです。
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気をつけることその1 どんな個別面談になるかは保護者の雰囲気次第⁉
担任がその子について、どんな学校生活を送っていて、どんなことが良くでき、何が課題であるかは半年も一緒に生活していると、たいていの教師ならば、ほぼつかむことができます。
それは、集団生活においては、いろいろな子どもたちが同じことをやるわけですから、実に比べやすいのです。
担任の教師は、多くの子どもたちを指導しながら、その子の他の子どもとの違いを見比べていることも事実です。
どんないいところがあり、何ができていないのかも、比べることでその子のレベルを知りやすいのです。
ところが、その子の本当に大事な姿を教師がきちんととらえているかどうかは、必ずしも確実ではないので、教師もあいまいなことは話せないのです。
確実なことしか話さない会話はつまらないものです。いろいろと情報を聞く中で考えることができるから、話すことで理解が深まるのではないかと思います。
ですから、教師からどんな話が聞けるかは、信頼関係が実に重要で、それには、保護者自身から心開いて、自分自身をさらけ出すくらいの気持ちが必要でしょう。
すると、教師も人間ですから、その場の雰囲気でいろいろと話したくなります。保護者の気持ちが柔らかければ、話そうとは思ってもいなかったことも話してくれるようになります。
反面、保護者の固い雰囲気や厳しい表情に対しては、教師はまず、あいまいなことは一切話しません。担任と保護者の関係が良くない方向にいくことを注意しています。保護者と良い関係を保つことが子どもへの指導においての土台だからです。
それだけ、保護者自身の雰囲気や態度が教師の姿勢を変えるといってもいいでしょう。保護者自身が面談で話をすることを大事にしているという態度を見せることです。質問をしたり、先生の話をうなずいて聞いたりして、努めて明るく振舞うことが大事です。
気をつけることその2 保護者は自分のことを話すようにしましょう
担任と保護者がどうしたらいろいろと話せる個別面談になるかは、保護者の姿勢が重要であることをお話ししました。
小学校の場合は成績のことも生活態度のことも、すべて基本は家庭にあり、保護者の在り方が大きな影響を与えています。
そんなことは、保護者の皆様は十分にご存知であることですが、それが良くても悪くてもなかなか自分のことは話したがらないものです。
ところが、自分の姿勢や態度、さらにはうまくいかないことなどをすらすらを話す保護者の方ほど、表情が柔らかいです。
自分のやっていることは間違っていないという気持ちが強い人ほど、表情が硬く、話の内容にも自分の家のことはあまり話したがりません。
子どもの良くない点を話すことはとてもつらいことですが、相手が受け入れてくれる雰囲気を持っていれば、担任教師も素直に包み隠さず話します。
保護者の方々には、自分の家の恥をさらすようなことは本当は避けたいことでしょうが、保護者が自分のことを積極的に話すことが大切で、これがあってこそ、担任教師も素直に包み隠さず話すようになります。
気持ちを開くには、自分のことを話せばいいのです。それが、面談をやってよかったことにつながります。
気をつけることその3 家庭の実情も思い切って話しましょう
- 保護者の方が自分の子どもへのかかわり方や態度について話すことで、子どもの課題解決につながることが実に多い。
何と言っても、子どもの姿や行動の土台は、間違いなく保護者の姿勢や生き方に影響を受けているからです。
子どもが抱える課題は、保護者の家庭事情からくることがほとんどです。
仕事のこと、夫婦のこと、家族のこと、介護、健康状況、経済状況など、様々な要因があって今の子どもの生活があります。
子どものことだからといって、子どもの姿ばかり見るのではなく、その子を取り巻く環境を見ていかないと問題は見えなくなります。
小学生の場合、保護者自身がその行動や言動を変えることで子どもの課題や問題を解決できることが非常に多いです。
個別面談は子どもの課題について、教師と保護者が相談し、その方策を考える場でもあります。そのためには、様々な情報を思い切って話すことで、どこに目を向けるべきかがはっきりし、課題解決に向けた具体的な行動が始まりやすくなります。
気をつけることその4 もしも、ショッキングなことを聞いたら
個別面談では、担任の先生から意外なことを聞くこともあります。場合によっては、想定外でショッキングな内容かもしれません。
時間があれば、先生からじっくりと内容を聞きたいところですが、時間がありません。しかし、この機会だからこそ先生が話されたということですから、この機会に聞けて良かったととらえてください。
でも、場合によっては、もっと早く知らせてくれたらよかったのに、ということも実際はありますね。
先生の対応について不満を感じた、そんな場合は、上手にお話しください。
丁寧にこちらの不満をぶつけてくださいね。不満を感じつつも丁寧に話される保護者の方に対しては、先生も保護者の心の内をちゃんと感じ取っています。
ショッキングなことを聞いた瞬間は、その原因は何?、だれがどうしたのか、なぜそんなことになったのかなど、不安ばかりです。
しかし、冷静にしばらく時間を置き、その日の夜とか、次の日にあらためて先生に電話をしていろいろと確認してみてください。
学校は授業時間を除いて、いつでも保護者からの電話には何よりも優先します。だから、安心して電話をしてください。先生には夜でも構いません。
連絡帳を使用する保護者が多いのですが、言葉が独り歩きして言いたいことが誤解されることが少なくないです。あまりよくないことについては、「文章にせずに、話す」ほうが絶対おすすめです。
感情やその場の雰囲気が大事で、電話ならそれがわかります。一番いいのは、実際に会って話すことです。これが一番です。
もしも、先生の対応について不満を感じたら、それを上手に伝えることをが重要です。先生も気が付いていないこともあるので、話をせずに解消することはないでしょう。
話をする気持ちがわかないようであれば、少し時間をおいて冷静に考えることも必要でしょう。しかし、解決するには話し合うことが最善の策です
気をつけることその5 遅刻はNG! あいさつは丁寧にしましょう
個人面談の当日は、時間的な余裕をもって学校に向かいましょう。
その日に、何が起こるかわかりません。もしも、遅れてしまったら、ろくに話もできずに帰ることになるかもしれません。
何も問題ないなら、それでもいいでしょうが、先生から大事な話がありそうなら、絶対に遅れていくことはいい結果を生みません。
先生のほうでも、話す内容は計画しています。聞けなかった話はすぐに聞くことはできないかもしれないのです。
こういうめったにない機会を大事にできないということは、たぶん、子どもの課題にも対応することができにくい保護者になっていると思いますね。
早めに学校に到着して余裕をもって行動です。行動の余裕は気持ちも大きくなります。
この面談の時期に合わせて、行事の写真の掲示やその注文なども行われています。面談の前に掲示してある作品を見学したり、注文を取ったりすることで時間を有効に使いましょう。
そして、個別面談の何よりもの基本は、あいさつです。
あいさつがきちんとできる人と形だけのあいさつの人では、そのあとの行動(ここでいうと話し合いの場)に大きく影響するのです。
どんな内容の話でも、はじめも終わりもちゃんと挨拶をして帰りましょう。その挨拶は、ありがとうございますだけではなく、何か一言付け加えてください。
ねぎらいの言葉でも、自分が頑張ることでも、お願いでもいいので、何か一言。この挨拶がそっけなくされる方と、丁寧にされる方ではその後の教師の対応も変わります。
印象をよくして終わることがとても大事です。
丁寧にされると「ありがたいことだ。保護者も期待しているぞ」と余計に力が入ります。
個別面談は、教師も保護者と話す大変貴重な時間ですし、保護者との関係を育てる大事な時間です。これが成功するかどうかで、明日からの指導にも影響するのです。
遅刻しないということは、面談を大事にしている姿です。そして、あいさつを丁寧にすることで教師は期待されていることをさらに感じます。こうした何気ない行動がそのあとの教師の指導を後押しします。
まとめ 個別面談は子どもの姿よりも親の姿を大事に
個別面談の時に気をつけることをまとめてみました。
- どんな個別面談になるかは保護者の雰囲気次第⁉
- 保護者は自分のことを話すようにしましょう
- 家庭の実情も思い切って話しましょう
- もしも、ショッキングなことを聞いたら
- 遅刻はNG! あいさつは丁寧にしましょう
個別面談は子どものことについての話し合いの場でもありますが、保護者の態度や言動で、その後の、子どもへの先生の対応に少なからず影響します。
だからといって、媚を売るということではなく、大人の対応をきちんとすれば大丈夫ということです。
ここに紹介した内容は、決して特別なことではありません。大人としての言動や行動を心がければいいのです。
個別面談では、担任の先生に好印象を与えることができたら、子どもにも良い影響が生まれると思います。
小学校の個人面談は注意ばかりでへこむ!?面談で気をつける5つのことのお話でした。最後までお読みいただきありがとうございました。
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