小学校の卒業文集(卒業アルバム)は、最近とても高額‼8000円以上なんてことも。
アルバムのページも多くなり、表装も立派。
私の子どものころに子どもたちが手作りで印刷していた卒業文集は、あれはあれでよかったと思う。
今日日の卒業文集は小学校と言えども、本当に立派で一生保管していくことができるほどの造りである。そんな一冊だから、作成には力を入れよう。
お金がかかっているからとちょっとお金人間の思考になっていて恥ずかしいが、大金⁉払って作るのだから、丁寧に作らないと親からもクレームが出たりして…。
小学校の卒業文集は個人の作文が一番大事だけど、クラスページこそ文集の善し悪しが出ると思っている。クラスページって結構大事だと思うのだがどうだろう。
少ない紙面だけど、クラスのカラーが出て、面白いと思う。どんな内容にするかにこだわってみるかどうかなんだと思う。
そこで、卒アルクラスページについて、ネタやテーマ、レイアウトなどをどうしたらいいかまとめてみた。
卒業文集(卒業アルバム)クラスページはおまけではない⁉
卒業文集のクラスページは、その学級のカラーやセンスがあらわれる。
個人のページは一人一人が頑張って書いていくが、クラスページはややもすると片付け仕事になってしまっている学級もある。とてももったいない。
もちろん、学級自体がまとまっていたり、協力的な学級はこうしたみんなで作り上げることを大事にする傾向が強いが、白けた感じの学級はみんなが人任せになりやすかったりやりたくても遠慮していて物事が先に進まない。
集団の質がこうした文集づくりなどの取り組みに正直にあらわれるので、無理やり子どもたちを動かそうとしても手間や時間ばかりがかかる。
じっくりと文集委員を指導して、子どもたちのアイデアや楽しいページ作りに取り組んでほしい。
まずは、先生が卒業文集づくりを真剣にやろう。楽しむなんて格好いいこと言わないで、真剣に手抜きしないで頑張ろう。
そうした姿勢がやがて卒業文集の隅々に現れるだろう。クラスページは力を入れたかどうかがよく見える。
卒業文集のクラスページには、学級が何を大事にしてきたかが出ると言ってもいい。
仲が良かったのか、まじめだったのか、団結力があったのか、楽しいクラスだったのか、先生と子どもたちの関係はどうであったのか…そんなことが垣間見ることができるのが、このクラスページだとと思う。
クラスページは多くても5~6ページ程度であるが、どんなテーマを載せるかをこだわってほしいと思う。片付け仕事だなんてとてももったいない。ここに力を入れることが文集づくりのおもしろいところなのだ。
卒業文集のクラスページのネタは同じになりやすい⁈
卒業文集は各クラスの文集編集委員が中心となって作成するが、何を載せたらいいのかわからないので、大抵は過去の卒業文集を参考にする。
そうすると、なるほどなるほどということで同じようなネタやテーマで作ってしまうのである。
そんなテーマに多いのが、ランキングや将来の夢シリーズだ。
将来お金持ちになる人ベスト10、小学校の思い出ベスト10、好きな番組ベスト10、好きなアーティストベスト10などが続くとちょっとなんか工夫なかったの?と思う。
こうなる原因は、いくつかのテーマを絞るときに面白そうとか簡単だという理由で選んでしまうから、同じようなテーマになりやすい。
私の過去の例だが、クラスページをどんなテーマにするか文集委員が困って、みんなで話し合いたいということになった。
みんなから出されたテーマの候補が10個ほどあった。それをどう決めたかというと、多数決なのだ。まあ、無理もない。子どもたちにとっては、それほどこだわりはないのだから。みんながたくさん手を挙げるものになるのは当然のことだろう。
結局、ランキングばかりになって何ともつまらないページになりかけた。これはダメだということで教師のほうで軌道修正した。
決まってからでは遅い。子どもたちに決めさせておいてから教師が変えてしまっては、「なんで変えるの?」となる。
決めるなら、先生の意向をちゃんと伝えるべきであるし、指導が必要ならば、時間をとって教えるべきである。
教えずにおいて、勝手にダメだというのは教育とはいえないのでは。
とにかく、過去の卒業文集もそういう形があるので、よくよく選ばないと、ランキングばかりのページになって、本当におまけのクラスページになる。
どんなページにするか、学級で話し合うこともあるが、どんなクラスページにしたいのかちゃんと方向性を持っておかないと、多数決で同じようテーマ(例えば、ランキングばかり)になってしまう。
決まってから手を入れるのではなく、決める前に指導することが重要。
もちろん、子どもにお任せということであるならば、それはそれでいいのだが。
お金のことをいうのはいやらしい感じもするが、決して安価ではない卒業文集なのだから、残念なページがないようにしたい。
子どもに任せたのだから、私は知りません?も残念。
ほぼ納得できるものをつくらないと。記念の文集なのだから。
卒業文集のクラスページのネタは思い出を散りばめよう!
6年間の思い出はやがて忘れてしまう。
いつどこで何をしたのかなんて忘れていく。
クラスページには、6年間の思い出を散りばめよう。もちろん、前述したランキングとか将来のゆめとか、面白ネタ半分、残りを真面目?な内容にすることをお勧めする。
6年間の思い出として、つぎのようなテーマを紹介する
- 1年から6年の心に残る行事ベスト10
- 1年から6年の遠足目的地
- 大好きな給食ベスト10 番外編も
- 好きな授業ベスト5 嫌いな授業ワースト5
- 1年から6年の音楽会の演奏曲(クラス替えがある場合は両クラス分すべて載せる)
- 学校で一番落ち着く場所とその理由(全員)
- 私の失敗談一言ずつ(全員)
- 〇〇先生の通知表
- 〇〇先生ってこんな先生だった⁉
- 6年〇組の教室はこんな教室だ(絵に表してみるのが一番良い)
席順も書いておくと、思い出になる。
大人になったら忘れてしまうことを残すのも、卒業文集の役目と思う。
思い出のページには転校してきた子は関われない部分もある。ネタやテーマによっては、その子の分だけ小さく書き入れてあげるという配慮もできるといい。
卒業文集のクラスページはレイアウトを工夫するだけで全然違う
卒業文集のクラスページのそれぞれのページは、レイアウトも非常に大事だ。
単に表に表しただけのランキングよりも、字のサイズを大きくしながら書くとか。イラストを入れたり、ページ全体を形作ったりして視覚に訴えるほうが断然質が上がる。
これは、書く人のセンスの問題でもあるから、こういうことが好きな子どもにやってもらうのが一番いい。
私の経験でも、絵の得意な子や漫画をサラッと描いてしまう子に任せたクラスページは、実に感じのいいページになった。
レイアウトによっては、2ページ分の内容が1ページに収まることもある。
基本的には、1ページに1テーマだが、一人ずつ書くような内容は2ページを使わないと書けない。
クラスページは紙面が決まっているので、紙面の割り付けも考えてクラスページのテーマを絞り込むようにできるとよい。
最近は、パソコンで作るということも可能であるが、卒業文集のいいところは手書きだ。手書きの字体自体が思い出になる。
以下に参考としてクラスページの例
文集づくりはみんなで協力すると結局いいものができる
卒業文集の編集委員が必ずしもレイアウトや字の上手な子どもとは限らない。編集委員はまとめ役なのだから、学級の全員がクラスページの作成に協力できるようにお願いしていく。
学級の中には絵や漫画の上手な子は必ずいる。その力を生かすのだ。
全員が協力といっても例えば一ページを5人で書こうといってもかえってやりにくい。こういう時は担当してくれる人を決めて、ネタ集めする人、それをまとめる人、まとめた内容を書く人という感じで分業制にするとよい。
特に実際に書く人は、できる人に任せたほうがいい。得意なことは得意な人にお願いする。
適材適所は時間的にもスムーズに事が進むので、こういう協力体制には欠かせない。
できる人が面倒くさがってやってくれない時は、何かを餌にして引き込もう。何でもいい。その辺は子どもたちの世界に任せてみるのもいいだろう。
まとめ 子ども任せにしないで結果を重視する
卒業文集の個人のページは、担任の先生が誤字脱字がないか、誹謗中傷的な内容になっていないか、細かくチェックするので、内容や仕上がりもその子なりに満足のいくものになる。
しかし、クラスページは文集委員に任せたり、子どもたちの好きなように作らせてしまうことが多い。
卒業文集のネタやテーマについては、教師が手を入れなくても充実した内容になればいいが、子どもたちは、個人のページを書くことに一生懸命でクラスのページはどちらかと人ごとになりやすい。
出来上がってきたときに自分のページを見て、あとはパラパラと見ていって、おっ!クラスのページか?なるほどなるほど…となってほしい。見る人は見る。注目度は高いのだ。
クラスページはいわゆるおまけではあるが、このおまけがけっこう楽しいページになるのだから、手を抜かずに細部にわたり力を入れておくことが教師の一仕事だ。
こだわりをもって卒業文集を作成しよう。先生が一生懸命やることで、それはやがて子どもたちにも伝わる。
表装も立派であるが、中身もそれに負けずに立派!といえるような卒業文集をつくろう。
どうせお金かけて作るならとことんこだわってもいいのでは。子どもたちにとっては二度と作れない文集なのだから。
卒アル(卒業文集)クラスページのテーマやネタ、レイアウト!工夫のポイントは子供任せにしないこと?のお話でした。最後までお読みいただき、ありがとうございます!
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