小学校教員の働き方を変えよう!問題はこれです!

子どもたちが輝くためには教師も生き生きと働ける職場になっていないといけない

教師の働き方が問題になってからもう何年もたちますが、その間に働きやすい環境になってきたでしょうか。

小学校は子どもたちの生きる喜びをはぐくむところですが、その小学校教師は日々の激務の中で奮闘していることと思います。

あらなた教育課程が本格的に実施される前からすでにその対策はされていることでしょうが、その対策はどんなことに視点を置いて考えておられるでしょうか。

教師の働き方が問題であることを何とかしようとしていますか。

働き方の改革を世の中の人たちがやっと注目し始めた背景には、根本的な問題があって、本当はそれを改善しない限り状況は良くならないと思います。

しかし、その根本的な問題を解決するには何年もかかります。それでは解決にはなりません。

教師の働き方の問題は何なのか。どういうふうに考えて働き方を改善していくのか。を考え直してみました。

関連記事:小学校教師の働き方改革はできるの⁉実際の現場からみる考えと大事なポイント教えます!

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文部科学省のいわゆる国の方針と現場の課題はズレている⁉

そもそも国の方針とは将来の日本を担っていくリーダーを育てることが目標です。そんな子どもたちにぴったりの教育体制が今のカリキュラムです。

学習することがなかなか理解できない子や学習障害などの特性を持っている子に対する手立ては遅れています。それは無理もないことです。国家の方針は常に先を見て動いていかなければならないからです。

ところが日本は教育にたくさんの力を注いでいるとは言えませんね。だいたい全国学力調査をすることで、教育の根本の課題を解決することにどれほど成果が出ていると言えるのでしょうか。

日本の教育のすばらしさは他国にはないものですが、現在の教育はいったい何を大事にしているのかがみえません。現場の教師の苦悩がずっと続いています。

日本人の気質として、教育は家庭が頑張ればいいという習慣ができあがっていますから、経済的な理由で教育にも格差ができています。少子化となってもずっと昔からこの傾向はほとんど変わっていません。

小学校に入学してくる以前からすでに教育の格差ができています。

そんな格差を解消するための根本的な対策はなく、そんな格差を解消することも小学校が担っていかなければならないのがおかしなことです

様々な子どもが入学してきて一つの学級内に多くの問題や課題を持った児童が非常に多くなりました。

そんなさまざまな子どもたちを教えていくために小学校の教師は頑張っていますが、そもそも学習内容がどんどん多くなり多様化している中では、一人の抱える仕事量はすでに限界を超えています。

小学校で教える内容は年齢的に理解ができる子に焦点を当てたカリキュラムですから、多様な子を受け入れて指導していくためには今のやり方では大変すぎて無理が多すぎます。

そもそも学校が抱える課題が多すぎます。どれもこれも手を出しているのはいいけれど、どれも中途半端になっているという感じがしますね。

これが小学校の教師の働き方に影響しているのです。問題は学校がいろいろなことやりすぎています。もちろん、外部からの要求が多すぎます。

こうして、学校の抱える現状とカリキュラムがもうズレているのです。

でも、カリキュラムをなんとか遂行しようと頑張るのですが、どうもつじつま合わせをしているようにしかみえません。

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日本の教育システムはすでに破綻している

日本の教育システムなどというと大袈裟かもしれませんが、私が教壇に立った30数年前と学校という組織や教え方や学校経営というものはほとんど変わりありません。

教える内容は増え、教師の業務は多忙を極めていますが、教育システムはほぼ同じなのです。

教師が一人で教える、子どもたちの数は35人前後、教科の内容も国社算理体音図家などその昔からそれほど変わりありません。

しいて言えば、管理管理で子どもたちの楽しみがなくなっているようにも感じます。放課後がなくなり、遊具が撤去され、子どもたちの休み時間もゆっくり遊べず、なにか学校というところの包容力というものは弱くなっていますね。

もちろん、改善は確かにあります。

T・Tの導入、支援員の導入、ICTの活用、外部講師の活用などで教育活動が活性化されたり、業務の負担軽減になった部分もあります。

しかし、それ以上に学校の果たす役割というか、様々な業務が多くなり、さらにカリキュラムも増え、事務処理力や教育指導のよりいっそうの適格化が必要になっています。

はっきり言って、教師のだれもがスーパー教師にならないといけないくらいの状況です。

子どもは少ないけれど、教師も決して多くないのです。教師一人一人の力量が本当に必要です。でたらめなことをやっていると確実に歪が表れます。

学校が包容力がなくなっている状態で、家庭も多様化していて学校と家庭が連携していくことが簡単ではない傾向は続いています。学校不信は以前より多くなっていますね。

そんな非常によくない状態の中でも、教師は一人で何でもこなしていかなければなりません

学校内でのサポート体制ができているなどということはよく言われますが、体制はできていてもそもそも後付けの内容ですから、学校全体から見ると仕事量が増えているほうが多いです。

例えば、スクールカウンセラーの導入は確かにすばらしいですし、大きな成果を上げています。しかし、カウンセラーはどの学校にも常駐しているわけではなく、地域ごとに数人でいろいろと調整してきてもらっています。

時間やら場所やら調整役も必要なわけで、それも教師の誰かが担っています。また、カウンセラーも兼務ですから、そのカウンセラーも多くの仕事を抱えています。

やることが多すぎて、本来の本職の教育活動への時間確保ができていないのが現状です。教えるためには準備が必要です。教材研究とか、授業準備とかそういう子どもたちへの指導に関する仕事ができにくくなっています。

時代は進んでも、私が教師を始めた30数年前の教育現場のシステムでしか対応できないのです。

小学校の働き方の問題は今までの習慣にとらわれずに

やることを増やしたら、何かを減らさないとダメでしょう。

伝統なんだから残しておくとか、いいことだからやっていこうとか、こういう学校体質を変えないとダメです。

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ひとりで仕事をする習慣を変える

教育界の抱えている諸問題や課題は子どもたちを教えるという本来の職務の中に多くあるのではなくて、学校の運営の在り方がもう時代に合わなくなっているということだと思います。

学校の抱えている問題は多くのことを背負いすぎていることにあります。

それを解消するために、人員を増やすことで対応してきました。

  • 一人ではなく、複数の教師で教える
  • 学級事務的な仕事を誰かが一手に引き受けて行う
  • 外部から人員を確保する
  • ボランティアとして学校で活動してもらう
  • 学年内でチームを組んで2クラス合同で授業する

こんなことが実践されてきましたが、こうした取り組みによって確かに教師の負担は軽減されたり仕事がやりやすくなったりしました。

ところが、これらが教師の働き方の改革に影響したならば、もっと状況は良くなっているはずです。しかし、なぜかこうしたアイデアも根本的な解決にはなっていないと思います。

それは、人と一緒にやるということは調整したり打ち合わせをしたりする手間が必要ですね。そういった時間も教師の仕事量を確実に増やしています。

そのくらいなら一人でやったほうが楽ということになってしまうのです。

とくに問題がなくて普通の力量のある教師ならば、なんでも一人でどんどんやったほうが楽なのですね。

そういう風土が学校ですから、特に小学校は教育の性質上、小さな子どもたちを一人の先生が担任して指導していく体制ですから、人を入れるということや誰かと一緒に授業するということが結構壁になっていますね。

みんなで育てるということにどうしても慣れていないのです

でも、やっていないというか経験がないだけで毎日のようにやっていればそのうちそれが当たり前のように感じるわけです。

先生方がシステムに慣れていないだけのことです

この傾向を変えるには、みんなで子どもたちを指導していくということを積極的に取り入れて必要がありますね。

教育委員会も国もなかなか動いてくれません

学校にかかわる人員を増やしながら問題や課題を解決していくことがどんどんできればいいのですが、人件費もかかりますし、学校が独自に進めることはほぼできません。

教育委員会や国の制度を活用すること以外に無理です。ですから、学校の先生たちの要望であっても、先生たち自身で動くことではないのです。

ハード面の改革は現場の人間にはできないというか、立場上できないということです。

ですから、教師の数を増やせとか、業務を第三者に任せるとかいうことは要望しかできません。

教育委員会や国の動きを待つだけです。しかし、教育委員会も国も教育にかかわる人員をどんどん増やすことは予算的にも非常に難しいのでそう簡単に教師を増やすことはできませんね。

それでは現場としては非常に歯がゆいわけでして、そんなのんきに待っていられるほど軽い問題ではないのです。

ということは、働き方の改革とか改善は現場の教師自身でやっていくしかないという覚悟が必要なのです。

さあやろう!教師自ら働き方の改革です

だれかに改革をお願いするのは時間がかかりすぎてだめです。

そもそもなんでもそうですが、現場の人間が一番何が必要かと分かっていてその人たちが動いて物事を変えていっていますね。

ちょっと話が飛びますが、震災の復興を例にとっても、国の方針と地域住民の願いはいつもずれているように感じますね。

地域や住民が現実的に行動して、復興に日々努力して様子は伝わってきますね。何をどうしたいのかを一番わかっているのは現場の人間ですからね。

現場の教師が動かない限り何も変わりません。少なくとも現場から動いていくことで上の方々を動かすことになるのだと思いたいですね。

まとめ 変わる勇気を持とう

小学校教師の働き方はおかしいことになっています。もちろん、中学校でも同じようなことが言えるでしょう。

義務教育の中身がどんどん膨らんで、もうパンク状態ですが、その根本的な部分の改革はなかなかできない。我慢しているだけで先送りにしていると、問題山積みのまま、気が付くと一年が終わります。

とにかく、現場から変えていかないといつまでもこのおかしな状況が続くでしょう。

教師の働き方の問題点をまとめると

  • 学校はやることが多すぎて本来の仕事ができにくくなっている
  • 教師一人の力量に任せすぎ
  • みんなで子どもを育てる体制が少ない
  • 現場の状況を自ら変えることができていない

こんなことが言えるのではないか思います。

これらを改善していくには、今までと同じような改善ではダメです。

考え方を変えることがとても大事ですね。

それは、多くのものを捨てることです。

学校業務のやり方とか習慣とかを見直して、その考えとか仕事内容とかいらないものを捨てることも大事と思いますね。

いままであれも大事、これも捨てられない?なんてことを何十年もしてきたのです。そういう、足し算ばかりしてきたことをやめて、きちんといらないものは引いて、身軽になりましょう。

改革とか改善とか言っても、現場の先生たちは通常の業務をいったんリセットするくらいの勇気が必要です。

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