もう今年度はどうなるかわからない!何も計画が立てられない!はっきり言って毎日詰込み授業しないと終わらない!でも、リモート学習なんて公立ではほぼ無理!
現場の先生方はコロナ対応で本当に大変です。この半年で学校生活の変化が起こりました。
これは今までにないことです。学校教育の歴史の中でも初めてのことです。
日本全体、世界全体が初めて経験するコロナの生活です。
学校生活の変化は、そのほとんどがうれしくないことばかりです。しかし、コロナの影響は不幸せなのですが、前向きに考えれば、学校が変われるときかもしれません。
今日の学校教育や授業の在り方が不登校や学習不振を生んできたことは事実です。学校本来のよさを思い出し、このコロナをきっかけに学校が変わるチャンスです。
学校生活の変化に対応するというよりも、今一度この状況において、どんなことに注意して子どもたちにかかわっていくのか。先生方自身がどう乗り越えていくことがいいのかを考えてみました。
コロナ禍の学校生活の変化に対応する3つの注意点を紹介します。
コロナで学校生活は先が見えない
二学期は猛暑の中始まりました。夏休みもあっという間に終わり、一学期同様のコロナ対策継続中の学校生活のスタートです。
二学期もコロナが収束する様子は見えません。都心部は相変わらずの連日の感染者報告ですが、いよいよ地方も感染者が身近に現れるようになりました。
地方は都会に遅れて増加するという予想でしたが、予想通りになりそうです。
私の住んでいるこの町も県内では感染者がいませんでしたが一人二人と毎日報告されてきました。また、10代の子どもの感染も見られるようになり、学校内での感染予防がより一層強化されてくることでしょう。
そんな状況ですから、学校は感染対策を緩めるわけにはいきませんね。
長い二学期が始まりましたが、例年のように校内行事の音楽会や運動会も中止や縮小です。校外学習などは感染リスクが高くなるためにこちらも同様な対応でしょう。
中学校においては、部活動などの校外における活動(試合など)も大幅に削減されています。日々の部活動は、通常通りに近い形で実施されていますが、一人でも感染者が現れてしまうとたちまち活動は中止になるでしょう。
コロナ対策のために活動ができないとか予定が立てられないために、準備も何もできない状況です。
それでも運動会を何とか実施する学校もあるようです。
種目はかけっこ(徒競走)とダンスぐらいで、各学年ごとに時間を決めて保護者に参観してもらうというものだそうです。
運動会のみんなで競い合う場面や応援の盛り上げなど、運動会本来の楽しみは期待できそうにありません。それでも、現場の先生方がコロナ感染防止を最善に尽くし、実施するのです。先生方もこうした実施内容には満足できないでしょう。
しかし、行事が何もなくなってしまった現状では子どもたちへのせめてもの対応です。
卒業学年の6年生や中3生にしてみれば、本当にさみしく悲しいことです。
学校の校長先生はじめ先生方は、何とか充実感のあるように学校生活や行事を工夫しようとしています。しかし、一度感染が起これば、また休校にならざるを得ません。
それは最悪の事態です。
学校が休校にならないだけで、学校に子どもたちを受け入れることができます。
学校に子どもたちが来れれば、学習も進めることができ、友達にも会え、何とか学校生活を送ることができます。
予定がたてられない、はっきりしているのはコロナ予防が最優先ということ。学校本来の教育ができない、何とか学習を止めないようにしているのが今の学校なのでしょう。
コロナで学校生活は変わりつつある
コロナ禍での学校生活の変化は、感染予防しながらの生活です。
さらに、三密を避けることから一日の日課にも影響が出ています。
どんな変化が起きているのかを紹介します。
コロナ対策に徹底した検温
登校前に家庭で検温し、学校でもそれを報告する。カードなので提出する方法もとっている。もしも、検温してきていない場合は、保健室などできちんと検温する。一応、隔離となる。検温が確実に行われないと、担任の対応が煩雑になり、負担となる。
家庭でも毎日検温しなければならず、手軽な検温器が必要であろう。
朝の活動は基本的になし
学校の朝の活動は、全校集会や運動、音楽の活動や読書活動があるが、現在のところすべて中止となっており、学級での時間となっている学校が多いようだ。テレビ放送などでも対応できることはあるが、授業時間を確保することを優先しているので、朝の活動はほぼなしである。
コロナ対策で発熱対応が大変
インフルエンザ流行の際にも、子どもたちの発熱への対応はかなり徹底している。学級閉鎖などに影響するため、上記の検温はもちろん、早退させるなどの対応をしてきている。コロナでは、発熱した子どもはすぐに早退させたり、学校を欠席するように連絡したりしている。
インフルエンザは学級閉鎖、学年閉鎖、学校閉鎖と段階的であるが、コロナは子どもでも職員でも感染者が出れば、一時的に休校になるのでインフルエンザの比ではない。
コロナ対策で授業は超詰め込み
授業時間を確保するために、日課の編成をしている。
朝の投稿時刻や始業時刻を少し早め、下校時刻も早くなっている。
授業時間を45分から40分に短縮し、多くの教科の授業を組み入れらえるようにしている。ただし、遅れを解消するために、一斉授業の形式が多く、詰込み式になっていることは確かである。
理解の早い子どもはついていけるが、そうではない子どもにとっては分かることの少ない授業になっている可能性が高い。
マスクがとにかく厳しい!一人出たらもうおしまい
三密を避けることは学校現場では基本的に無理。集会を開かなくても、教室には30人から40人近い子どもたちが席を並べている。教室の広さは全国共通なので、35人以上もいれば隣同士を離すことは不可能だ。
高学年になると、体も大きいので、教室の密度は低学年に比べてかなり高く感じる。
インフルエンザ流行時には、マスクをして授業時間ごとに喚起をし、手洗いうがいをさせてきている。それでも、学級閉鎖は起きてしまうことも珍しくない。
コロナにマスクが有効であることから、マスク着用が厳しく指導されていて、マスクなしで教室にいることは非常に危険と言える。
どんな状況でも子どもも先生もマスク着用だ。給食時はもちろん外すが、食べ終わったらすぐに着用。
マスクはそもそも話すためにできているものではないため、先生方にとっては話すことが商売なので、非常に煩わしいものであり、表情が見せにくいということは、子どもと教師のコミュニケーションにもマイナスに働いていることだろう。
コロナ対策にリモート授業なんてほぼ無理
ニュースでは、リモート学習が取り上げられて、コロナ禍の学習や授業を支える大きな武器のように伝えれらている。しかし、家庭環境がインターネットに対応しているかどうかが最低限の条件であり、一人でもできない家庭があるならば、現在の公立学校ではリモート学習は実施しないだろう。
リモート学習が物質的にできない子どもはどうするのか?そう考えていくと、リモート授業をするよりも、学校に登校し、一斉授業で効率よく教えたほうが時間もお金もかからないのだ。
さらに、教師側がリモート授業のスキルを身につけて実践していくには、すべての教師がそれらを活用することができ、学級格差が出ないようにすることが大前提と思う。
ゆえに、リモート学習に着手し始めてはいるが、これらが成果を出すにはまだまだ時間がかかる。
コロナ対策はリスクを避け、行事はできない、学びが減る
三密は感染リスクが高いので、そうなる場面は極力避けていくだろう。
学校行事の校外学習もバスに乗ること場面でも台数を増やし、一台に乗る人数を減らせば、三密対応を可能だ。実際に校外学習にいつもの2倍の数のバスが利用されて、校外学習が実施されている。
乗車時間も短くなるような日帰りの移動であれば、感染予防になる。しかし、宿泊などの行事はリスク高いために実施は見送られている。
泊まることでの三密や感染リスクの高い地域への旅行が安全ではないためだ。
三密を避けることを徹底していくことで、学校本来の楽しみがなくなっている。子どもは行事によって育つと言われている。学校教育の目玉でもある行事がなくなっている。
学校行事の代替えはない。子どもたちの大事な学びがなくなっているのである。
コロナ禍の学校生活の注意点その1
学習についていけない子どもにしないために
授業は一年間のカリキュラムを消化しなければならないでしょう。
学級の子どもたちは様々な子どもたちの集合体ですが、理解の早い子どもたちが学級の半数はいます。ですから、どんどん学習を進めてもついてこれますが、それでは理解不十分な子どもたちが半分近く生まれていきます。
学校の授業では反復練習をあまり取り入れないで、どんどん学習を進めないと終わりません。これはコロナにならなくても状況は同じだったはずです。
コロナでそれがさらに激しくなったということです。
学校では学習についていけない子どもたちの支援は授業ペースをゆっくり丁寧に教えることです。
しかし、今はそんなことは言っていられないのですから、復習でしか補うことはできません。
ついていけない子どもたちのためには、学習を繰り返すドリル学習を多く取り入れることが大事だと思います。
できないことは繰り返すことでできるようになります。スポーツの世界も勉強の世界も同じです。
反復練習はとても重要です。
あのラグビーの福岡選手もインタビューの中でこんなことを話しています。
医者になるための勉強は大変なんではないですか?
「勉強も運動と同じで反復練習なんで、できるようになるまで徹底して反復練習をすることが大事なわけです…。」
とさりげなく答えているのです。
学校での授業は学習の始まりだったり、きっかけだったり、基本を学ぶところです。それを自分のものにするには、復習したり練習したりして理解を深めることが必要です。
そもそも、学校の勉強だけで何でも理解したり、覚えてしまうことはほぼ無理で、それを習熟するのは家庭です。
学習の力のある子どもは間違いなく家庭学習の時間を大事にしています。
大人でも同じです。家でどれほど勉強することか。セミナーや研修も勉強にはなりますが、身につけるとかスキルをアップするには、個人で勉強していることを納得するでしょう。
現在の学校の授業のほとんどは「覚える」ことばかりです。学校でおよそ習ったことを家でちゃんと振り返ることが今は本当に大事なことです。
そのために、学校の先生は家庭での学習をその日のことがちゃんと復習できるように教材を用意して家庭学習が取り組みやすいように支援することがとても重要ではないでしょうか。
ある学校では、学習の本当の姿は自分で学ぶことが重要と考え、自学自習にあらためて取り組み始めたと聞きました。授業時間の中でも、自分で課題をもって学ぶことを大事して、教師が一斉指導するのではなく、子どもたち自身が一人で勉強することができるようにスタイルを変え始めているようです。
学習は精選して詰込みを極力減らす
コロナで詰込み授業になっていますが、一年間の学習内容のうち、そのほとんどを理解できる子ども一割程度の子どもたちだけです。
それだけ学習内容を理解することができないか、忘れてしまうかなのです。
学校の先生も全ての内容が子どもたちに必要だと思っていないでしょう。大事なこととそうでもないことはわかっているはずです。
このコロナの影響を考えれば、カリキュラムを消化することが大事なことではなく、大事なことを精選して教えることが賢明な姿ではないかと思います。
学校はとかく何でも取り入れがちでそれがカリキュラムの肥大化になっていると私は思います。子どもたちも勉強することが大変なのです。
学校で勉強することがそんなに大変なことになっていいはずがないです。
学習内容を減らしましょう。捨てることは新たな行動への第一歩でもあります。そんな信念で取り組んでもいいのではないでしょうか。
コロナ禍の学校生活の注意点その2
行事をできる限り実施する
コロナ対策のために修学旅行だけでなく、学校の一大行事の運動会や音楽会などが中止や縮小ということになりました。
子どもたちにとって行事は学校生活の大きな価値の一つです。
もしも行事が何もなかったら、子どもたちの成長は停滞すると思います。「行事で育つ」とい言葉があるように、普段の授業では補えない魅力があるということでしょう。
コロナでこの行事が実施できないのは、感染を予防するためです。
しかし、よくよく考えてみれば、多くの感染例にあるように大人の飲食の場がほとんどで、もちろん家族間の感染は身近ゆえの理由ですから無理もないことですが、飲食の場での感染は全く持って三密を絵にかいたようなものですから起きて当然でしょう。
いっぽう、学校もすでに三密を避けられない教室環境でもあり、運動会などの屋外での場面がそれほどリスクが高いとは思えません。
感染リスクを全く排除することは難しくてもちゃんと対策をしておれば、可能なことはたくさんあるのではないかと思います。
子どもたちの生活を潤い豊かにしていくことが学校の役割ですから、コロナ禍においてもできる限り行事を実現できるように頑張ってほしいですね。
校外学習なども受け入れてもらえない状況もあるでしょうが、見学の方法を工夫することや日をずらすことなどは可能なはずです。
バスでの移動も台数を増やすことで三密は避けることができます。バス会社も需要が減っているところですから、バスを利用することで社会経済への貢献することにもなるでしょう。
こんなコロナの時だからこそ、思い切った計画が必要なのではないかと思います。
教育委員会の指導は受けないといけませんが、学校現場の先生方の努力と工夫で子どもたちに今この状況で最善の方法を見つけることは可能だと思います。
校外に出ることが叶わないとしても、校内において子どもたちの学校生活を楽しく期待感のあるものにできたら先生としても本当にいい仕事をしたことになるでしょう。
学校のよさを取り戻す
学校のよさは、子どもたちの心の拠り所になることです。
コロナの休校から学校が再開しましたが、その学校生活が制約ばかりの中にあったら、本来の学校のよさはなくなります。
学校に行っても、おもしろくない、勉強わからない、勉強ばかりでつまらない…なんてことになってしまえば、子どもたちの心はどんどん荒んでいきます。
学校が子どもたちの人生を支えているのは明らかなのですから、その学校生活が子どもたちの生活に合わなくなってくると、大変なことになります。
学校が子どもたちの居場所になるように、勉強ばかりを優先することがないように運営されることを願います。
コロナ禍の学校生活の注意点その3
先生方が元気になることが大事
先生方もコロナ感染予防対策で学校運営上多くの縛りの中でできる限りの教育を実践されていることでしょう。
第一優先はコロナ感染予防です。
時間がどんどん立てば見えてくるということがなく、いつまでどうなるのかが見えません。本当にどうにもならないという状況で、仕方がないのだという声が聞こえてきそうです。
いつでもそうですが、一番苦労してるのは、まぎれもない現場の先生方です。子どもたちを目の前にし手一人頑張っていらっしゃることでしょう。
先生方が元気になることが子どもたちの元気です。
ポジティブに物事をとらえて、まさに「ピンチをチャンスに変える」
それができたら最高です。できないできないといってもできるようにはなりませんから、子どもたちの幸せのために何かを計画しましょう。
お楽しみでもいいでしょう。卒業に向けて何か思い出になるテーマをつくってもいいでしょう。勉強の時間も大事ですが、子どもたちみんなで考えれば、思いがけないプランが見つかるような気がします。
子どもたちの可能性はすごいですから、それを実現させるのは、まぎれもなく担任です。
そのために、先生がいるのですから。
さあ、明日から出直しです。まずは笑顔とあいさつです。元気は見えるところから変えていきましょう。
仕事を見直す
コロナで仕事の見直し、働き方は変わりましたか。
働き方改革なんて言っていたことがどこかに吹っ飛んでしまったように思います。
コロナで今までにないことを日本は経験しています。学校の仕事もそれに合わせて変わるときです。
明日の授業の準備にかける時間がないとか、勤務時間内に仕事を終えることは無理でしょう。
それは、いらない仕事が多すぎるからです。
学校の仕事は多すぎます。子どもたちにためになっていたことがどのくらいあるでしょうか。
子どもたちのためになることを最優先する仕事にしていくときです。
時代は学歴社会ではなくなっていきます。生涯いつでも学習できる時代です。高校や大学の在り方も変わらないと義務教育は変わりません。
学習が遅れる…ということは何を大事にしていることなのでしょうか。受験ですか?学校教育は何を教えるべきなのかを考えるときです。
外部からの要請やお願いが多すぎます。
現場の仕事は教育です。教えることや経験させること。感動に出会わせることです。
コロナでやらなくなった仕事は学校が背負う必要がないものなのではないかと思っています。
学校が再生するためには仕事を見直し、子どもための仕事をできる学校にしていきましょう。
まとめ 学校の価値を見直そう
コロナ禍で学校生活の変化についていけない子どもたちが現われてきています。
学習の進度についていけないことだけでなく、学校の行事や活動が制限され、毎年恒例だったことがなくなってしまったことが学校の魅力を半減させてしまったかもしれません。
学校が休校になることだけは、何としても避けなければ家庭生活だけでは子どもたちを支えることは難しいのです。
学校が子どもたちの居場所になり、日々の生活のよりどころになるためにこのコロナ禍だからこそ、子どもたちの学校にならないといけないと思います。
本当に先生方の対応に期待しています。
学校生活の変化で子どもたちだけでなく、先生方も戸惑いの中にいるわけですが、このピンチをチャンスに変えるべく、3つの注意点を紹介しました。
- 学習内容の精選と自主学習のすすめ(詰め込みはやめて大事なことだけ教える)
- 子どもたちの心の拠り所になる学校(勉強以外の楽しみを)
- 先生方の業務精選(子どもたちのためになること以外はできる限り捨てる)
いつまで続くかわからない見通しの持てないこのコロナの影響ですが、少なくとも今年度で卒業する学年は本当にかわいそうです。
でも、まだあと半年あります。先生方の工夫と努力で学校は動いています。学校を盛り上げ、子どもたちを支えられるのは先生方しかいません。
学校本来の価値を今こそ見直す時だと思います。
コロナで学校生活の変化についていけない⁉注意点はこの3つ!のお話でした。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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