スキーの面白さは自分の思い通りに滑ることだと思います。
それは、ターンの技術です。これに尽きます。
スキーはスキーの板の進化によって、ターンが思いのほか簡単にできるようになってきました。
ところが、スキーが面白くなってきても、技術が向上するわけではないのです。
気持ちよく滑っていてもそれが以外に格好悪いシルエットになっていることはよくあることです。中級者から級別テストなどを受けようとしている人たちには、なんか変という滑りが多く見られます。
みんな頑張って練習していますが、なかなかうまく滑れていません。そんな人たちに贈る格好よく滑るための3つのポイントを紹介します。
スキーが上手くならない人がよくやっていること
下を向いて滑っている
上級者でも意外に下を向いて滑っている人が多いものです。まあ、ある程度上手になってくると、下を向いたくらいで不安定になることはないのですが…。
雪面がどうなっているのかというよりも、道具スポーツのせいもありますし、肝心のスキーの板が足元にあるわけですから、ついつい下を見てしまいます。
ところが、この下を向くという行為が滑っている姿勢やポジションに影響するのです。
下を向くだけで、状態が前に崩れたり、重心が安定しなかったりするのです。でもそれ日づいていません。
最近は、ヘルメットにゴーグルでどこを見ているのかわかりにくいのですが、上手くならないスキーヤーはほとんどが下を向いて滑っています。
不安だから下を向いてしまうのは分かりますが、歩くときに下を向いて歩かないでしょう。足元ばかり見ていたら、不意な危険を回避できませんものね。
気持ちよく滑っている
スキー板の進化でいわゆるカービングが楽にできるようになりました。体を傾けるだけでエッジが食い込みレールのようなシュプールを残して滑れます。
道具に助けられているということもありますが、気持ちよく滑れるということが自分はうまく滑ることができていると思っているのです。
もちろん、うまく滑ることができると気持ちよい感じはあるので間違っているのではないのですが、気持ちよく滑れているけど、格好がなんか変ということが結構あるのです。
自分の滑りが見えていない
今お話しした、下を向くことと滑りがなんか変ということは実は自分では判断しにくいのです。
遠くを見ているつもりとかちゃんとスキーを操作で来ているはずとかいうことで、実際に自分以外の人はそれがよく見えています。
自分で自分の姿がどうなっているのかは、本当にわかりにくいものですよね。
ですから、自分ではできているつもりになっていますが、実はかなり変な動きになっていたり、人と比べたら違うぞということがかなり多いのです。
自分の滑りと自分の体の感覚がどうなっているかを知ることが上達には欠かせません。
スキーが上手くならない人はこれをやろう
目線を遠くにおいて滑る
スキーが上手くならない人も上級者もスキーにおいて最も大事なことが目線を遠くに置くことです。
小回りの滑り方では、特に目線を滑っていく先の終点において滑ることをよく言いますが、本当に大事なことなのです。
大回りでも同じです。大回りでも自分のスキーが向いている方向ばかり見ている人は実は格好よく滑れていません。安定感もなくなるのです。
実は、スピードが上がるほど、目線がどんどん先を見ないといけません。
大回りなら、ターンが始まるいわゆる谷回りの辺りはまだスキーは外を向いていますが、目線はこれから始まるターンでできる円の中心点を見るような感じです。
この行為によって、体の重心の移動やポジションが的確ところに運ばれていくのです。
見ることで体が自動的に反応していくということだと思っています。
例えば、車の運転で大きなカーブを曲がっていくときに、視線はどこにあると車の挙動が安定するか知っていますか。
視線はカーブの先の先、路側帯の白い線が遮られているもの~どんどん見えてくるのですが、その白線が見えてくる部分をずっと見続けながらハンドルをそちらの方向に切っていくのです。
そうすると、間違いなくカーブをきれいに走っていけます。
目の情報とハンドルを切る腕の動きが連動しているのです。
車の目の前を見て走ってみてください。とっても怖いですよ。少なくともスピードは出せないでしょう。
遠くを見ていたほうが実は近くを見ているよりも多くの情報を得ることができるのです。スキーも同じです。遠くを見ていたほうが危険を察知できますし、スピードが出ているほどとっさの回避はほぼできません。ですから、ずっと見続けることで次の行為が余裕をもってできるので、だから安定して滑ることができるのです。
スキーの滑走において、大事なことはスピードに乗ることではなく、どんなスピードでも安定して滑ることができることです。
これが上級者の証でもあります。
そんな上級者でも目線がとかくした向きになりやすいものです。
でも、だまされたと思って絶対に下を見ない、スキーの板なんか絶対に視界に入れないで滑ってみてください。
すごく安定します。下を見なくてもちゃんとスキーは操作できるのです。
見なくても足の感覚が研ぎ澄まされるということも大いにあります。
上手くならない人はうまくなりたかったら、下を見るな!です。
スキーの板のたわみで滑る
上手くならない人と言っても、どこまでを目指すかということですから、それぞれの技術の段階で少しずつ上手になっていくものですね。
どの段階の人に対して私が述べているのかということになりますが、どんな世界でも同じことが言えるのだろうと思うことが一つあります。
それは、正しい理解で正しい練習をするということだろうと思います。
間違ったことをいくら練習しても、上手にはなりにくいでしょう。
スキーは道具を使います。特にスキーの板は真っすぐなのにどうして曲がることができるのかということは理解しておくことが必要です。
いくら運動神経がよくても悪くても、スキーが曲がっていくのは、板に何らかの力が働いているからです。
その働きかけの仕方を正しく理解することが本当に大事なことです。
スキーを自在に操作するには正しい使い方あるのです。それはスキーの真ん中に乗って滑るということです。
スキーの板は体重がかかることでたわみます。このたわんだ状態が雪面にどんなふうに接するかでターンの質や方向が決まるのです。
そのたわみをどう作るかが重要です。
そのために一番重要なことが、先ほど申し上げた「スキーの真ん中に乗って」滑ること事なのです。
このスキーの真ん中にのるセンターポジションを意識して滑ることで
どんなこともできる?ようになるのですよ。(ちょっと大げさですが)
ターンのキッカケをつくること、ターンの方向を決めること、ターンの種類を選べること、動きを止めたり、始めたりすることはすべてこのセンターポジションに乗っているからできることなのです。
そのくらい、このセンターポジション(真ん中に乗る)ということがスキーが上達するためのぽインドです。
ちなみにこの真ん中に乗る感覚というものは、人それぞれ感じ方が異なるのです。
私は、踵よりのくるぶしあたりですが、どちらかというと踵に乗って滑っているという感覚です。
この感覚で滑ると、ターンもしやすく、滑りも安定し、スキーの板がたわんでターンしていく感じがわかります。(でも、これは私の感覚です。人それぞれ違うようです)
スキーの板の動きが安定しているということは、いい位置に乗っている証拠です。
いい位置に乗って滑っている人は間違いなく格好いいシルエットになっています。
自分の滑りを見る
自分の滑りは見えないので、格好よく滑っていると思っている人がなんと多いことか。
私は指導員ですが、自分の滑りは格好いいと思っていたのに、ビデオを見たら、なんて動きのない滑りなのとちょっと落ち込みました。
一緒に滑っている仲間にも自分の滑りを見てもらっても、うんいいんじゃないのという答えがありますが、指摘するというのはなかなかできないことなのですよ。
だから、レッスン受けて評価をもらうのはよい方法ですが、お金かかって大変です。
面倒でしょうが、自分の滑りを撮影して自分で見返すことです。
自分の滑りを見えるようになるにはこれが一番です。
仲間に取ってもらうのもいいのですが、三脚立てて、回しっぱなしにして滑っては見返すのです。
スマホで取るのではなく、ビデオカメラが使い勝手がいいです。
新品で購入しても、三脚付きで3万円前後です。ただし、リフトに乗っていてもカメラが確認できるようなコースでやってくださいね。日本なら盗んでしまうなんてことはまずないですが。
このビデオで見返すという取り組みをする人としない人では上達の速さが違います。
自分の感覚だけに頼っていては、スキーの上達は望めません。ビデオで見返すことはスポーツ世界ではもう常識です。
まとめ スキーが上手くならない原因
スキーが上手くなりたいのになかなかうまくならないという人に向けて、お話させていただきました。
昔と違って、今は、動画配信などがあふれていて多くのプロたちが滑り方の指南をしてくれています。たしかに、非常に参考になることを教えてくれていますが、そのことを練習すればいいということなので、できるようになるかどうかは練習のやり方次第なのです。
その練習の方法として、大事なことをまとめますね。
- 目線は遠くを見る(ゴール地点)
- スキーの真ん中にいつも乗って滑ることを意識する…これについてはまたお話します。非常に深いので。
- 自分の滑りを見返す
この3つを大事にして練習してみてください。今よりもずっと、スキーの滑りが安定します。
安定した滑りは、格好いい滑りになっています。頑張ってください。まだまだスキーシーズンは続きます。
スキーが上手くならない?格好いい滑り方や上手く見える3つのコツのお話でした。最後までお読みいただきありがとうございました。
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