教師の非違行為を予防するねらいもあり、教育委員会ではLINEの使用を禁止するなどの通達をしている地域もあります。学校によっては事務的な連絡網としての使用を認めているなど場合もありますが、LINEはまだマイナスイメージが多いように思います。
しかし、依然としてLINEはその通信手段のダントツ1位になっているのではないでしょうか。
便利な通信手段ゆえにその落とし穴も当然考えられますが、教師と保護者のLINEの使用はどうなの?という点についてまとめてみました。
教師と保護者のLINE交換はいまどき普通なの?
友達同士の連絡先交換=LINE交換と当たり前になっているLINE交換ですが、教師と保護者の場合は今でも、敬遠される傾向にあるようです。
LINE=プライベートなものという認識から、学校内・教育委員会で禁止されていることも多くあります。
教師と保護者のLINE交換はあり or なし?
あり派
- 休みの連絡などすぐにできるので使い勝手がいい
- 同性ならOKなのでは…?
上記のような「あり派」意見があるようです。
普段であれば、欠席の連絡などは電話が一般的ですが、保護者と教師でLINEグループを使用し、そこで連絡を取り合うというケースもあります。中学校の部活動の連絡で活用されることが多いようです。
いちいち電話での対応が面倒なのでLINEが便利、個人的な相談がしやすくていいというプライベートと分ければOKと考える人がいます。
また、同性の先生とならLINE交換OKという意見や担任ではなく部活顧問の教師と部活の連絡事項の関係でLINE交換しているというようないろんなイレギュラーな場面があるようです。
プライベートでなく、事務連絡用と限定して使用する場面は世間一般に多くなっています。会社、スクール、クラブ、公共機関などでもLINE登録が行われていますね。
なし派
- 他の保護者が知ったらいい気をしないから
- こどものことを考えたら絶対にダメ
「なし派」意見では、教師と保護者とのLINE交換には、公私混同という意識を持っている方が多いようです。
他の保護者の方が知ったら、恋愛感情があるのではないかと疑われたり、子どもがいじめの対象になってしまうのではないかと不安に思う声もあります。
一部地域でも「LINE交換禁止」となっている以上、上記のように思われるのは仕方ないので、やめておくべきと考える保護者も多くいます。
教師と保護者のLINE交換のメリット
情報交換がしやすい(家庭連絡の煩雑さを解消)
「LINE交換あり派」でも記述したように、子どもの欠席確認や問題ごとも共有などが早くできることが一番のメリットとなります。
電話は時間が合わなければ入れ違いになる…メールは普段から確認しないので…とやはり今一番使用頻度の高いLINEで情報共有をすることで連絡のとりやすさという面ではかなり楽になると考えられます。
教師と保護者の親密度が上がる
幼稚園や保育園などであれば、園でとった子どもの写真をLINEで送りあうといった保護者と教師のやり取りもあるようです。
また、家庭内の事情からくる相談ごとなど他の人には知られたくないような相談を個別でできるというのもメリットの一つです。
教師と保護者のLINE交換のデメリット
恋愛・不倫トラブル
LINEは便利ですが、やはりプライベートな部分が大きいものです。
メリットでもお伝えしたように情報交換のしやすさという面もありますが、保護者か教師どちらかが好意を持ってしまった時点で、その連絡のしやすさは恋愛・不倫のトラブル?の可能性を引き上げてしまうことになります。
LINEをしていない保護者からの差別トラブル
保護者の中でもLINEを使用していない人、もしくはLINE交換を行っていない保護者とLINE交換をしている保護者との間に差別トラブルが起きてしまう可能性があります。
教師は、どの家庭にも平等に接するということが求められます。
そんな中で、特定の保護者とのみLINEというプライベートな連絡先を交換し、情報交換をするというのは、その他の保護者からすれば「ひいきだ!」と思われても仕方ないという見方もあります。
プライベートの拘束
教師・保護者ともに情報共有を円滑にするために行ったLINE交換が「プライベートの拘束」というデメリットとなってしまう可能性もあります。
LINEには、既読表示機能があり見たかどうかが明確に分かるシステムとなっています。
そのため、プライベートな時間であっても「既読をつけてしまったから返さないと…」と返信が義務のようになってしまい、プライベートまで気を遣って連絡をしなくてはなりません。
友達と連絡先を交換するように軽い気持ちでLINE交換をしてしまうのはやめたほうがいいかもしれません。
まとめ
学校は今、多忙化にあり、その要因の一つが従来の方法を改善していないということがあります。それが学校と家庭の連絡手段です。
家庭連絡は事務的なものですが、教師と保護者は時に密接に連絡を取り合うことが子どもの支援につながっているという側面もあります。リアルタイムに連絡できるということや連絡帳などの受け渡しの手間がなくなることは電話と同じですが、いつでもどこでも相手の状況を考えなくても連絡できることはある意味とても有効な方法です。
手軽さと個別性が問題となるのですが、大事なことは使い方です。物事にはほとんどすべて悪用も付きまとうわけで、よさを生かして利用するという前向きさも必要なのではないでしょうか。
教師と保護者のLINEはOK?トラブルや恋愛に繋がる⁉のお話でした。最後までお読みいただきありがとうございました。
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