教師の仕事は本当に大変ですが、教師になっている人たちは、教えることが本当は大好きです。
そういう人でないと教師は務まらない。その教えたい精神を前向きにとらえて、ユーチューバーになってみてはどうでしょう。場合によっては、給与以外の収入源になる可能性は十分にあります。
ただし、あまり利益追求になってしまうと、教師は副業禁止ですから、服務違反で処分になってしまうこともあります。
そうは言っても、ユーチューブに動画をアップすることは問題ではありませんし、ちゃんとルールを守ってやればいいことです。現役教員ユーチューバーはダメなんでしょうか。
現役教師副業ユーチューバーになって稼ぐことが可能なのかを探ってみました。
教師のユーチューバーになってもいいの?
結論から言いますと、教師がユーチューバーになってもいいです。が、ただしがつきます。
教師の場合、そのほとんどが公務員ですから、服務上の制限です。
この服務上の制限で一番重要なことが、副業になるかどうかということですね。
副業ということであれば、それは収入があることですから、公務員として営利を目的とした収入は基本的に禁止されていることになります。
いわゆるユーチューバーと呼ばれている方々は、ユーチューブ内の広告収入が莫大にあるわけですから、それで稼げる職業というイメージですね。
教師ユーチューバーも同じように、広告収入が入るようなことがあれば、営利目的とみなされてしまうことは大いにあるのですから、それはNGということになりますね。
しかし、広告収入が得られるユーチューバーになるには、少なくとも、次のような条件が必要です。
- チャンネル登録者数が1,000人以上
- 動画の総再生時間が一年間に4,000時間以上
チャンネル登録者が1000人以上になると、4000時間はほぼ達成されているようです。ですが、この1000人を達成することがなかなか大変になっているのが今のユーチューブです。
以前は、もっと何でもできたユーチューブですが、違法な動画などで収入を得る状況もあり、そうした違法行為をどんどん取り締まり、今では、そう簡単に収入を得ることはできなくなっています。
簡単に稼げたというユーチューブの時代は一昔前の話です。
チャンネル登録者が増え、再生時間が増えないと、広告が付かないのですから、上記の条件を満たせるようになるまで、収入はないということですね。
じゃあ、収入がないなら、何でも動画にしてもいいかというと、あなたは公務員ですから、その身分において、制約があるのです。これについては、次にお話します。
一応、誰でも教師でもユーチューバーにはなれるということはなれますが、収入を得られるかどうかは努力次第ということですね。それも、片手間では無理というレベルですね。
現役教師でユーチューバーでやってはいけないこと
お金を稼ぐユーチューバーになることがNGだけではありません。
教師は、服務上、勤務時間内にそれ以外の業務にあたることは違反です。ですから、組合の業務なども時間外にやってましたよね。あれです。
ですから、勤務時間内に趣味のことをしていたり、動画をとっていたりなどのことはすべて違反になるわけです。
教室で堂々と動画をとって投稿するなどのことはまずいのです。もちろん、授業の一環として動画をとることは全く問題ないことですし、コロナで自宅配信用の動画を作成している先生もたくさんおられることでしょう。それはまったく問題ないのですが。
ユーチューブに動画を投稿する際に気を付けるべき法律はもうお分かりのように次の内容です。
地方公務員法で規定されていますが、
- 信用失墜行為の禁止
- 秘密を守る義務
- 職務に専念する義務
たとえば、動画を見た保護者からクレームを受ける、先生なのにこんなことをしていていいのかなど、教師の立場をわきまえない行為や姿は、思わぬ相手からバッシングを受けます。動画内容は教育に関係するものでないとダメですし、誰が見ても文句が言われないような内容であることが大事でしょう。
個人情報は一切流すことはできません。学校に関係することや口外してはいけない内容を動画にすることは違反です。
動画を作成する時間は、勤務時間以外であることは当然のことです。教室の授業風景を撮ることは問題なくても、自分のサイトで動画を投稿するということはそのために動画を撮っていたということになりますね。だから、まずやってはいけませんね。そもそも、その動画自体も服務中のものですから、そういったものを公に出すには、許可が必要になりますね。
ということで、たとえ、いくらもお金にならない動画であっても、法律に違反する行為になる可能性はあるのですから、教師という立場を十分に理解し行動することが大前提ですね。
教師の副業が可能な内容
教師として副業が許されている、または、許されるような例を紹介します。
- 書籍の発行
- 講演会
- 奉仕的な立場での講師や教師(お礼としていただくお金など)
- 農業
- 不動産関係の収入(財産贈与など)
教員でも資産運用などで株の取り引きなどで利益を得ている先生もいますが、これは副業には当たらないので違反にはなりません。
家業を手伝うようなことで収入がある場合は、副業にはなりません。収入があっても本人のものでなければいいわけですから、全く問題ないです。
どうやら、ユーチューブの場合の収入は、書籍などの発行と同様に捉えられるようです。ただし、書籍の場合は、教育書であることや収入を得ることが目的ではないということになるので、許可されるということですね。
教師がユーチューバーとして認められるには、教育関係の内容で、あくまで「全体の奉仕者」としての行動になっていることがポイントでしょうね。
やればできる現役教師ユーチューバーへの道
いろいろ調べてみたのですが、現役教師がユーチューバーとして成功するための方法をまとめてみます。
まず、収入を得る得ない関係なく、教師の立場をわきまえた内容の動画を投稿することが大前提です。
そのうえで、次のような条件が必要です。
- 動画作成は勤務時間以外に行う
- 学校の施設内での撮影はしない(学校の備品などもしようしない)
- 教育に関係した内容であるか、それに準ずるジャンルが適切(学習、運動、健康など)
- 営利目的になるような描写や話をしないようにする
このような条件なので、ターゲットも絞られることになりますが、小中学生などの学習を支援するような内容だけでなく、一般の方々にも興味関心のある真面目な発信もできますから、それほど堅苦しく考えなくても、大丈夫でしょう。
先生が営利目的を表に出さずに、純粋に情報を欲しい人たちに、自分の得意な分野の教養などを発信できればいいのではないかと思います。
但し、本当にユーチューブで利益を得たいのであれば、時々発信しているようでは、お金を得ることはかなり難しいと思われます。
私もこうして記事を書いて発信していますが、書いた記事がすべて読んでもらえているわけではありません。閲覧数が増えてPVが数万数十万になれば、何を書いても読んでくれる人が出てきますが、まずは、読んでくれるような記事をどんどん積み上げていくしかありません。
ユーチューブも同様なことが言えると思います。
チャンネル登録1000人、再生時間数4000時間になるには、毎日動画をアップするくらいの作業量が必要です。
現職では利益になるほどの動画アップはむずかしいと思います。毎日動画をとりアップし続けても1年程度で利益になる人は少ないようです。2年3年と継続して頑張らないとお金になるユーチューバーにはなれないでしょう。
さらに、塾の講師などが授業に役立つような投稿をどんどんしていますので、厳しい世界ではあります。
現職の教師で毎日動画をアップするのは簡単なことではないでしょう。でも、本気になってやるならできないことはないと言えます。
逆の言い方をすれば、
成功している人たちは人並み以上の行動をしているということですね。毎日毎日欠かさず動画アップを続けていれば、可能性はどんどん高くなるということでしょう。
教師の副業解禁はいつなのか
地方公務員である公立学校の教員は、今までお話ししたように、副業は制約があり、何をしてもいいという副業解禁の情報は今のところないようです。
また、私立学校の教員については、その学校ごとの服務規則があるので、それに従うしかありません。一般企業並みの規則を設けているでしょうから、何をしてもいいということはまずないと思われます。
非常勤の講師については、副業は可能です。非常勤講師は特別職地方公務員という立場で、地方公務員や教育公務員特例法が適用されないからです。さらに、非常勤の給与だけでは生活が成り立たないので、兼業が許されるのは当然ですね。
まとめ 教師でも十分可能性はある
現職の教師がユーチューバーで陰で世の中に役立っていたら、なんかカッコいいですね。
努力して頑張れば、教師ユーチューバーは可能です。
けれど、そのハードルはかなり高いこともわかりました。
- 勤務時間外で毎日動画をアップする
- 教師にあるまじき内容はNG
- 利益重視ではなく、奉仕の精神で
- 継続は力なり(3年くらいでものになるかも)
授業関係のことでなくてもいいのですから、趣味の世界や教育に関係する内容としても様々な領域がありますから、柔軟に対応することができると思います。
別の顔を持つ教師はたくさんいますね。休日になれば、趣味に夢中になる先生もいらっしゃることでしょう。中には、プロ顔負けの特技なんかを持っている人もいて、うらやましいと思います。
まずは、顔出しはしないで、ただし、ごまかしのない教育関係といえる内容で動画をアップしてみましょう。練習です。
真似から入ってみるのもおすすめです。真似も続けていれば真似でなくなり、自分のものになります。そのころには、立派なユーチューバーになっているかもしれません。
コメント