教師辞めたい疲れたなんてことを思っている先生たちは山ほどいます。
仕事は面白くて面白くて仕方ありませんなんて人もいますが、それは心の持ちようであって、大変な仕事をしていても、やる気に満ちている人は幸せになる方法を知っているからだと思います。
教師の仕事は大変で大事な仕事です。でも、「大事なこと」というものは、例外なく手間がかかるもので、打ち込めば打ち込むほど困難に遭遇するといいます。
教師で楽している人は、手を抜いている人か、ある程度割り切って仕事している人だと思います。真面目に一生懸命やっている人ほど、壁にぶち当たっています。
教師辞めたい疲れたと本気で思っているなら、ちゃんと考える時が来たのかもしれません。
どうせやるなら…という覚悟が必要です。覚悟があるのかないのか。
教師を辞めるかどうしようか悩んでいる先生に向けてお話します。
教師の仕事はやる気が本当に大事
教師の誇り
教員採用試験を突破して、県職として採用されたことは立派なことです。それから、何年何十年教師をしてきたのかも、あなたの教師への情熱の現れでしょう。
教職はお金を稼ぐ商売ではなく、公務員として奉仕する立場です。どんなことに奉仕したいのかということしかないのです。
子どもたちを教え導くことが教師の仕事です。日本の将来を託す子どもたちにその生きていくための基本的なことを教えるのが仕事です。
困っている子ども、悩んでいる子ども、苦しんでいる子どもたちのためにできる限りのことをしていくのが教師でもあります。
お金のことなんか心配しなくていいから、仕事に打ち込んでくださいということです。
情熱があればいいと私は思っています。教師の仕事を続ける力は情熱です。教師であることを誇りに思い、そんな自分を好きであることです。
仕事は人のためにやるものだけど
教師は子どもたちを含めて、人のために働くことが公務員であり、それが教師です。もちろん、今の教師の仕事を選んだことはどんな理由があるにしても、仕事は何のためにやるのかというと、それは結局は人のためにです。
仕事というものは、見返りとして今はお金をもらいますが、人のためにすることが仕事の理由です。
しかし、私は思うのです。結局は、自分のやっていることが嫌で我慢しているよりは、自分のしていることに満足していて、自分していることがまんざらでもないぞ。と思えなければ、面白くないでしょう。
教師は子どものためにやっていても、結局、自分でやりがいを感じ、教師である自分に肯定感を感じていないと、続けることは難しいと思うのです。
自分を犠牲にして子どものために頑張っている先生なんて、その先生はしあわせなんでしょうか。やっぱり、教育者としては子どもたちに自らの姿で教えないといけないと思います。
相手に幸せを願うならば、自分自身も幸せであるべきです。
教師として輝いている限り、子どもたちもその先生から学びたくなるものでしょう。我慢して苦しんでいる姿を見て、子どもたちはどう思うかですよ。
教師は子どものために働きますが、教師は自分の幸せのためにやっていることが重要だと思うのです。
忙しいだけで教師を辞める人はいない
教師は子どものためにやるのが仕事ですが、それが疲れた辞めたいということは、思い通りにいかないことが多過ぎるということが言えます。思い通りにいかない理由はちゃんととらえておかないといけませんが、ストレスを解消したりメンタル面を強化したりする手立てを講じないと、その泥沼から出ることは難しいでしょう。
解決策は必ずあるのですが、それにたどり着けない何かがあるということです。自分自身だけで解決しようとする傾向が教師は非常に多いです。弱みを見せない先生が結構多いです。また、自分のせいではなく、子どもが原因とか親がいけないとか、変われない姿勢の先生も多いですね。私も変わるには苦労しました。
一時的な理由ならば、環境が変わったり、気持ちが整理できれば、またやる気がわいてくると思いますが、教師という仕事を続ける気力がなくなっているならば、いったん休みを入れてもいいのかもしれません。
教師の世界であれば、鬱などの病的な理由で休職をする先生は多くなりました。復帰するのは簡単ではありません。
私の親しい先生にそういう方が2人いますが、二人とも3年ほど休職していましたが、その後見違えるように復活し、現在も元気に教師をしています。3年間の休職中はそれこそ不安と失望の日々を送っていたことも事実です。
どの世界でも、いったん休業という選択は、なかなかしませんし、理由次第で復帰は難しくなることがほとんどです。ですから、辞めることを選ぶのが妥当なのかもしれません。
この二人とも教壇に立てないくらいに落ち込んでも教師を辞めようとはしませんでした。ずっと希望や目標はあったのです。
教師を辞める決断をするということは、たぶん様々な理由はあるので、一概に断言できるものではないですが、突き詰めれば、「教師をしなくてもいいと思うようになる」ことだと思います。
はっきり言えば、教師をやる気がなくなったということだと思いますね。この気持ちになるかどうかです。
この理由以外に辞めるという先生は、本意ではないが辞める人です。お家の事情かもしれませんし、仕事と生活が成り立たない状況でしょうか。
教師を続けたい、辞めたくないという気持ちがあるなら、辞めても復帰する可能性は大きいです。
安定した収入だから辞めない
教師は疲れた辞めたいという先生はたくさんいますし、何年もそう感じている先生もいます。でも、教師を辞めません。
どうしてか?
当然の答えですが、生活のためです。家族を養うためです。40代50代にもなれば、公務員で教師なら、給与は子どもたちを進学させるだけの十分な収入を得られます。
転職してそれだけの給与がもらえる仕事は年齢的に難しいでしょうし、20代30代の民間企業の会社員よりは、給料は高いのです。
転職したら、間違いなく今の給料よりも低くなることを覚悟してください。
公務員で教員であれば、定年まで勤めるのは自分から辞めない限り、どんな仕事状況でも給料は年々上がり、確実に生活に困ることはありません。
地方公務員でも、教育職は行政職よりも高額です。警察や消防と比べても、最もいい額をもらえていると言っていいでしょう。それだけ、責任を負わないといけないのですが、最近の超多忙とブラックすぎる仕事内容で、完全に労働者感が強く、見合った給与をもらえていないと思う先生も多いと思います。
安定はしているけれど、心身ともに疲れてしまって
教師を辞めるならタイミングがとても大事
教師は、教師しかできないなんて言われるように、学校の先生の転職先はそのキャリアを生かせるところは少ないです。なにができるの?という目で見られます。
ましてや、大学卒業してすぐに採用なら、学校しかしらないのですから、世間知らずな面もありますね。生活全般において、できないスキルが多いなあと思うのが、教師かもしれません。
学校と家の往復ばかりで、わたくしのない生活が多くなるので、仕方ありません。だから、教師はつぶしがきかないと言われますね。世間的な情報も知らないこと多いですし、作業なんかも道具の使い方を結構知らない先生が多いものです。
個人的に興味関心をもって、好奇心にあふれるような姿勢で生きている先生は、バイタリティーありますが、そういう先生ほど、辞めませんし、辞めるにしても元気に辞めていく感じですね。
そう考えると、先生しかできないようなタイプなら、辞めないで続けた方がいいと言えますね。
どの世界でも同じことが言えると思いますが、極めるまでやってみることは大事です。その道のプロになるわけですから、「この道より我を生かす道なし この道を歩く」の言葉のようにです。
20代で辞めることについて
20代の先生は、学校の組織の中でも重要な役割を担うことは少なく、自分の学級経営に集中できるのですから、好きなようにやればいいのです。少々の失敗は今後の教員人生でかけがえのない糧になります。うまくやろうなんてことは新米教師には必要ないと私は思います。
どんな失敗も時間が経てばどうでもいいくらいに忘れてしまうものです。重大に失敗は別ですが、若いうちの過ちはその後の人生に必ず生かされると思ってください。
でも、20代の頃はそんなふうにとらえることはなかなかできないから、落ち込み失望し、辞める判断をしてしまうのかもしれませんが、マイナス思考で辞める決断はしないようにしましょう。
プラス思考で、教師に見切りをつけて、希望をもって決断することが大事です。
20代の時に教師を辞めるメリットは、大きな可能性です。
教師を辞めて本当に新たなスタートをしてもいいですね。勉強するのもいいし、自分を見つめる時間をとってもいいです。焦ることなんか全然ありません。もう一度、自分は何をして生きていきたいのかをじっくり考えてほしいと思います。
若いうちは失敗とは言わないのかもしれません。何でも経験です。
30代で辞めることについて
30代の教師は、すでに2校から3校は経験済みでしょうから、学校運営の実情もだんだんわかってくるころですし、学年経営にも携わる役割にもなっている先生も多いですね。体力的にも十分ですし、チャレンジ精神旺盛な時代です。
また、家庭を持って、経済的にも頑張らないといけない世代ですね。ところが、このころに多いのが、鬱などの病的な理由で教職を離れるパターンです。教員は休職中でも6割程度の給与が出ますから、生活には困ることはないでしょう。
この30代で教師を辞めるという選択は、確実に将来の見通しがないと怖いと思うでしょうが、30代はまだまだ可能性がたくさんありますので、辞めてもいいと思います。
ただし、後悔はしないほうがいいわけですから、本当にやりたいことがないならば、教職の継続をしたほうがいいです。
辞めてから、自分の道を考えるのではなく、辞めるのはスタートとしてやりたいことをすぐに始めるぐらいの気概がなければ、ダメです。少なくとも、辞める前に足掛かりは確実に持っておかないとダメですよ。勢いで辞めるというは、絶対やってはいけないことです。
30代の退職は、退職金もわずかですし、生活費にはなりません。貯金だってほとんどないでしょう。この年齢で辞めるということは、一からの出直しを意味します。
ある程度この教師を経験したうえで辞めるのですから、自分の将来の生きざまをここで決めるという決断です。辞めるかどうしようか迷うでしょうが、教師を継続することでいちばんのメリットは、経済的な安定です。
しかし、そんな経済的な部分を無視しても、自分のしたいことをここで決断して始めるということならば、この30代はベストなタイミングです。新たに始める仕事も10年もやれば、一人前です。40代で軌道になるなら、人生は十分な時間があります。
1年2年で答えなんか出ません。教師を10年近くやってきて、そこで決断するということは、次の人生のスタートとして大いにありですね。
40代で辞めることについて
40代で教師を辞める理由は、懲戒免職でもしない限り、辞めないほうがいいと思います。家庭があるなら、家計を支えるためには教師の給与は安心以外の何物でもありません。
学校内でも重要な役割を担う年代ですから、この年代の先生は良くも悪くも学校への影響力が大きいです。40代で転職しても、ほぼアルバイト程度しか働き口はないでしょう。
もちろん、何でもいいというのであればありますが、教師と同額の給与なんてまずもらえません。月額40万円以上の給与をくれるところがあると思いますか。ただの教師経験者に。
40代で退職する人は少ないです。家庭の事情で一旦教職を退くけれど、状況が変われば、非正規で復帰する先生もいます。
この40代はやめてはいけない年齢です。我慢して教師を続けましょう。あと十年頑張れば、家庭の状況も変わります。辞めるのは、50代。それまでに早期退職後のプランをしっかり考えておきましょう。
50代で辞めることについて
あと10年というところまで歩んできた教師人生です。教師を始めたときのときめきも今はありませんが、確実に教師の経験と見識が充実し、学校でも先生方の縁の下の力持ち的存在になっているはずです。
そうでないとしても、学校は組織で動いていますが、先生たち一人一人がその持ち味を生かして学校経営がされていることは確かです。
指導的な力を発揮している先生もいれば、先生方の潤滑油的は存在として活躍されている先生もいます。
このまま定年まで勤めて当たり前と言えばそうですが、この50代で学校のお荷物的な存在になってしまう先生も少なくないです。この50代は、自分のやり方でここまで来たのですから、その指導法や考え方にもある程度自信はあるでしょう。しかし、今の教育は、経験だけではどうにもなりません。
常に新たなことに挑戦していく気持ちが必要です。コロナで学校教育の在り方も変化しました。でも、すぐに対応できるほど学校は柔軟性は持ちえません。個々の先生の工夫と努力で乗り切っているのが現状です。
自分のやってきたことが通用しなくなってきたら、そこからさらに自分から変わって進化していけるならいいのですが、それが難しいのであれば、引退です。
早期に退職することで、若い教師の採用が一人でも多くなります。教師が早くから経験を積んで一人前になるには、時間がかかります。後輩に道を譲ることは教育界の活性化につながるものです。
教師は年寄りよりも若いほうがいいに決まっています。若い先生を育てることが大事です。死ぬまで教師を続けることはできません。引き際は大事にしたいものです。
退職することで収入源が心配なことはわかりますが、さっさと辞めて、後輩に後を託し、第二の人生を早めにスタートさせましょう。
今までできなかったことややりたかったことはあるはずです。
早期退職者制度は使えるのか
早期退職制度は、25年以上の勤務した教員が対象です。このほかに、準早期退職制度というものがありますが、それも10年以上の勤務した教員が対象になりますし、各自治体によって内容が少しずつ異なるので、直接自治体に問合せしたほうが確実です。
私は、定年3年前に退職しましたので、早期退職制度を利用しました。この一番のメリットは、退職金が割増しになるということです。ですから、55歳から勧奨(早期の退職を勧める)が始まりますので、55歳をめどに退職するかどうかを検討したほうがお得ということです。
はっきり言えるのは、20代はもちろんですが、30代40代で退職しても、その退職金を当てにするようではその後の生活は心もとないです。1000万円程度のお金はまともに生活に使っていたら、3年ほどで底をつきます。
これが退職金の計算表です。
教師を辞めても復帰することはできる
教師は資格がある限り、現場から要請があれば、市職として採用され、現場復帰できるでしょう。給与も現職当時とそれほど変わらない額をもらえます。ただし、継続して勤務できる身分ではないので、条件的にはいろいろな制約に縛られるでしょう。市職は基本的に一年ごとの契約ですから、自分の要望はほぼないと思っていたほうが無難です。
地方も都市部も採用条件はそれほど変わりません。非常勤の先生は足りないくらいですから、どんなことでも引き受ける覚悟と力量があれば、学校現場で非常にありがたい存在になりますね。
教師疲れた辞めたいでやめないほうがいい
教師の仕事に疲れて辞めたいという人は多いのですが、子どもが嫌いになったわけではなく、本来の教師としての仕事が十分にできないことや保護者対応や人間関係に疲弊する例が多いです。
どうせやめるなら、教師に魅力を感じなくなったり、教師以外の仕事への関心が高くなったりしたなら、辞めてもいいと思います。
教師の仕事は日々の喜びよりも長い期間の苦労と努力の上に待っている喜びです。ですから、メンタルが強いなら、続けていけます。辞める理由が身体的にも精神的に厳しいということであれば、仕方ありませんが、そうでなく、前向きな理由でないなら、頑張ってみることをお勧めします。
毎日が楽しいというのは、あり得ない世界です。少なくとも、この公務員を自分の仕事にするなら、ワクワクドキドキの世界ではなく、毎日同じことの繰り返しの中に、熱い情熱をもって取り組むという自虐的な仕事だとも思います。
はっきり言って楽な仕事ではないし、教師がそんなに楽な仕事であったら、子どもたちは大した成長もしないものではないでしょうか。
小さなことを大きな愛情を持ってやるのだというマザーテレサの言葉のように、教師はそもそも奉仕活動なのですから、その精神をなくしてしまっては務まらない世界なのだと思っています。
辞めるのは負けることではない
教師を辞めるというか、転職することも含めてですが、そのまま続けることが正しいとか、美徳のようにとらえがちですが、辞めることは負けることでも悪いことでもありません。
容易なことではないです。むしろ難関が待ち受けているほうが多いでしょう。
教員という仕事を辞めるのですから、その身分も給与もなくなりますから、本当にもったいないと思う人もいます。
でも、それは転機です。
辞めることは、変わるチャンスなのです。新たなことをスタートする機会が巡ってきたということです。
退職することを前向きにとらえることがとても重要なことです。これができる人とそうでない人ではその後の人生がまるで変ってくるからです。
物事は心の持ちようです。幸せもその人の心も持ちようでどうにでもなることを実感できるようにならない限り、教師をしていても辞めても、同じことです。
教師を辞めることは、負けたのではないことを実感できるようになるには、自分のすることを否定的に捉えていていてはダメなのです。
辞めることを前向きにとらえられるなら、元気に辞めていきましょう。大事なことは結果ではなく、どう思うかということだと思います。
目標があるから、教師を辞めることができる
教師に限らず、何かを始めるということは、目標があるということです。漠然としていてもいいでしょう。熱い気持ちがあるなら、辞めた後の困難にも何とか立ち向かっていけます。
結局、教師を続ける決意も辞める決意も同じくらい熱いものがあるべきです。目標を持てずに何となく仕事をしているうちは、面白くなんかありませんし、困難にぶち当たることもないでしょう。
はじめに戻りますが、「大事なことは、手間がかかるもので、打ち込めば打ち込むほど困難に出会う」という言葉の通りです。
教師を辞めて出直すことは大きな試練が待っているでしょう。でも、それは、あなたが選んだ大事なことなのです。ですから、頑張ればいいのです。
まとめ やってみないと本当にわからない
予定通りになんかいかないことが人生です。
教師を辞めるのか続けるのかという岐路に立っているということは、どちらにしてもただ何となく生きている人生よりは、生き生きとしている証拠です。
若くして教師を辞めるにしても、長年勤めてきて辞めるにしても、その先の保証はありません。
教師を辞めるということは、その安心や安定の部分がなくなるけれど、それにしがみついていないとダメなら教師を続ければいいだけのことです。
安心や安定を天秤にかけても、新たな道を進みたいのなら、やってみるしかありません。考えていても何も起こりません。大事なことは、行動することなのですから。
30有余年教師を務めあげることが目的ではないはず、人生はやりがいや生きがいがあれば、何をしても豊かに生きていくことはできます。
少なくとも、この記事をお読みになっているあなたは、教師以外の道を歩もうとされているはずですね。そんな気持ちを持つ教師もいるし、全く持たない教師もいるというだけです。
人生予定通りにはいきませんし、たぶん、教師を辞めても辞めなくてもそんなに大きな出来事ではないことは確かです。死んでしまうことはありません。
本気になれば、大抵のことはやることができる。人生のやり直しに遅いも早いもありません。やる気だけです。
教師辞めたい疲れたと本気で考えているなら、これ読んでください!のお話でした。最後までお読みいただきありがとうございました。
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